新規事業で使える助成金・補助金は?種類と申請方法などを解説

新規事業で使える助成金・補助金は?種類と申請方法などを解説

新規事業を立ち上げようとした場合、資金が十分ではなく、資金調達に悩んでいませんか?新規事業に関する助成金や補助金の利用により、不足分を補うことが可能です。

この記事では、新規事業で利用できる助成金・補助金の概要や助成金・補助金を申請する際の注意点について解説します。

最後まで読めば、新規事業の助成金について把握し、対象であれば申請しやすくなります。

目次
  1. 1. 新規事業で利用できる助成金
    1. 1-1. キャリアアップ助成金
    2. 1-2. 創業助成金
  2. 2. 新規事業で利用できる補助金
    1. 2-1. IT導入補助金
    2. 2-2. 小規模事業者持続化補助金
    3. 2-3. ものづくり補助金
    4. 2-4. 事業再構築補助金
    5. 2-5. 事業承継・引継ぎ補助金
  3. 3. 助成金・補助金を申請する際の注意点
    1. 3-1. 募集要項をよく確認する
    2. 3-2. 提出書類を正確に仕上げる
    3. 3-3. 申請期限に間に合うようにする
    4. 3-4. 自己資金をある程度用意しておく
  4. 4. 新規事業で使える助成金・補助金の種類と申請方法などを解説しました

新規事業で利用できる助成金

新規事業で利用できる助成金

新規事業で利用できる助成金について解説します。

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金とは、非正規雇用労働者の正社員化や待遇改善をした事業主に助成する制度を指します。

キャリアップ助成金には以下のコースがあります。

コース

対象事業主

正社員化コース

非正規雇用労働者を正規雇用労働者に転換

障害者正社員化コース

障害のある非正規雇用労働者を正規雇用労働者等に転換

賃金規定等改定コース

非正規雇用労働者の基本給の賃金規定等を改定し3%以上増額

賃金規定等共通化コース

非正規雇用労働者と正規雇用労働者との同等の賃金規定を新たに規定

賞与・退職金制度導入コース

非正規雇用労働者に賞与・退職金制度を導入し支給

短時間労働者労働時間延長コース

非正規雇用労働者の週所定労働時間を3時間以上延長し社会保険を適用

受給要件

本記事では、正社員化コースについて解説します。

項目

対象事業主

対象従業員

  • ・非正規雇用労働者である
    •   ・有期雇用労働者である(半年以上)
    •   ・無期雇用労働者である(半年以上)
    •   ・派遣先に常駐している非正規雇用労働者である(半年以上)
    •   ・有期実習型訓練を修了した有期雇用労働者である
    •   ・新型コロナウイルスの影響を受け派遣先に常駐している非正規労働者である

  (2か月~半年間)

  • ・正規雇用労働者予定の非正規雇用労働者ではない
  • ・事業主関連の親会社などに所属の正規雇用労働者や役員ではない
  • ・事業主や取締役の親族ではない(3親等以内)
  • ・障害者支援施設の利用者以外である
  • ・支給申請日に退職していない
  • ・定年退職者ではない
  • ・定年までの期間が1年以上である
  • ・非正規雇用への転換が予定されていない

対象事業主

  • ・正社員への転換制度を就業規則等に規定
  • ・非正規雇用労働者→正規雇用労働者に転換
  • ・対象労働者を半年以上雇用し、転換後半年分の賃金を支払っていること
  • ・対象労働者以外に正規雇用労働者を雇用(多様な正社員への転換)
  • ・制度を継続している事業主
  • ・賃金が以前より3%以上増額(転換後、半年間)
  • ・転換後の賃金に定額で支給される諸手当を含める場合、
  •  手当の決定および計算方法が就業規則に記載
  • ・対象労働者の会社都合退職無し
  •  (転換日の前日から半年~1年を経過する日まで)
  • ・転換日に特定受給資格離職者の数が雇用保険被保険者数の6%未満
  •  (転換日の前日から半年~1年を経過する日までの間)
  • ・労働者本人の同意があること
  • ・雇用保険に加入
  • ・社会保険に加入
  • ・母子家庭や父子家庭の非正規雇用労働者を転換
  • ・勤務地限定正社員制度・職務限定正社員制度・
  •  短時間正社員制度を新たに規定(加算の適用を受ける場合)

受給額

キャリアップ助成金の受給額は以下の通りです。

コース

受給額

正社員化コース

  • ・中小企業:有期雇用労働者:57万円
    •       無期雇用労働者:28万5,000円
  • ・大企業:有期雇用労働者:42万7,500円
    •      無期雇用労働者:21万3,750円

障害者正社員化コース

  • ・有期雇用→正規雇用:120万円(90万円)/人
  • ・有期雇用→無期雇用:60万円(45万円)/人
  • ・無期雇用→正規雇用:60万円(45万円)/人

※重度身体障害者・重度知的障害者・精神障害者の場合

賃金規定等改定コース

  • ・中小企業:5万円
  • ・大企業:3万3,000円

※3%以上5%未満増額改定した場合

賃金規定等共通化コース

  • ・中小企業:60万円
  • ・大企業:45万円

賞与・退職金制度

導入コース

  • ・中小企業:
    •   ・賞与又は退職金制度を導入:40万円
  •   ・賞与及び退職金制度を同時に導入:56万8,000円
  • ・大企業:
    •   ・賞与又は退職金制度を導入:30万円
  •   ・賞与及び退職金制度を同時に導入:42万6,000円

短時間労働者労働

時間延長コース

  • ・中小企業:23万7,000円
  • ・大企業:17万8,000円

※週所定労働時間を3時間以上延長し、新たに社会保険に適用した場合

申請手続きの流れ

申請手続きの流れ

画像引用:キャリアアップ助成金

本記事では正社員化コースについて解説します。

(1)キャリアアップ計画書を提出する

申請には、「キャリアアップ計画書」の作成が必要。キャリアアップ計画書とは、キャリアアップを計画的に進めるため、今後の取り組みを「対象者」「目標」「期間」などを記載したものです。所管労働局にキャリアアップ計画書を提出します。

キャリアアップ助成金の申請期間は、正規雇用転換後半年分の賃金支払日翌日から2か月以内です。

申請書類は以下の通りです。

  • キャリアアップ助成金支給申請書
  • 正社員化コース内訳
  • 正社員化コース対象労働者詳細4
  • 支給要件確認申立書
  • 支払方法・受取人住所届
  • 管轄労働局長の認定を受けたキャリアアップ計画書(写)
  • 転換前後の就業規則または労働協約等(写)
  • 対象労働者の転換前後の雇用契約書または労働条件通知書等(写)
  • 対象労働者の転換前後の賃金台帳等(写)及び賃金3%以上増額に係る計算書
  • 対象労働者の転換前後の出勤簿またはタイムカード等(写)

(2)就業規則を改訂して正社員へ転換する

最寄りの労働基準監督署に改定後の就業規則の届け出が必要です。転換制度を規定している場合でも、以下の規定は必須です。

  • 試験等の手続き
  • 対象者の要件
  • 転換実施時期

雇用契約書や労働条件通知書を対象労働者に渡し、労働条件・待遇の変更も必要です。

(3)転換後賃金支払いを実施し助成金の支給申請を行う

正社員へ転換後、半年間の賃金が転換前半年間の賃金より3%以上増えていることが必要です。3%以上増額にならない場合、支給されません。

申請期間は、転換後半年分の賃金(残業代等を含む)を支給した日の翌日から起算して2か月以内です。審査に通過すると支給されます。

関連記事:キャリアアップ助成金とは?コースや申請方法、注意点を解説

創業助成金

創業補助金は、創業に必要な費用の一部を地方自治体が補助する制度です。申請条件は補助金や年度、自治体によって内容は大きく変わります。以前は中小企業庁が創業補助金を支給していましたが、平成30年度を最後に制度は終了しました。2023年3月現在、国ではなく地方自治体が独自予算で支給しています。

ただし、すべての自治体が創業補助金を支給しているとは限らないため、補助金幹事で確認しておきましょう。

対象は各自治体の募集要項によって異なります。補助事業完了日までに個人事業もしくは会社設立が必要です。

本記事では例として東京都の創業補助金を解説。「令和5年度第1回創業助成事業」の申請受付は終了していますが、10月に第2回の募集があります。申請時期には補助金幹事で確認しておきましょう。

受給要件

受給要件

画像引用:東京創業ステーション

東京都では申請以前に一定の要件を満たす必要があります。申請者は交付決定日から半年以上最長2年間経費を助成されます。

申請できる対象者は申請要件1〜4を満たす創業者です。

申請要件

内容

1

  • ・創業を計画している個人
  • ・創業してから5年未満の中小企業
  • 創業してから5年未満の特定営利法人・

2

  • ・TOKYO創業ステーションに関する事業計画書策定支援の終了者
  • ・多摩ものづくり創業プログラムに関する事業計画書策定支援の終了者
  • ・事業可能性評価事業で継続的支援を受けている場合
  • ・「進め!若手商人育成事業」を期間内に受講修了
  • ・東京都が設置した創業支援施設に入居
  • ・インキュベーション施設運営計画認定事業の認定施設の入居者など

3

法人

  • ・中小企業である
  • ・みなし大企業ではない
  • ・登記が都内にある
  • ・都内に事務所が実在している

個人

  • 中小企業である
  • 個人開業医ではない
  • 納税地が都内にある
  • 都内に事務所が実在している
  • 個人事業税を東京都に納税している

特定非営利活動法人

  • ・中小企業と連携して事業を行っている

共通項目

  • ・事業承継や譲渡ではない
  • ・成果が特定の法人・個人対象ではない
  • ・事業内容が社会貢献につながる
  • ・人件費のみを助成対象経費にしないなど

4

  • ・開業届の写しを提出できる(個人)
  • ・履歴事項全部証明書の写しを提出できる(法人)
  • ・本助成金以外の創業関係の助成金・補助金を受けていない
  • ・併願申請した場合、一方の助成金・補助金を取り下げる予定である
  • ・再度の申請ではないなど

受給額

受給額は以下の通りです。

申請要件

内容

対象経費

  • ・賃借料
  • ・広告費
  • ・器具備品購入費
  • ・産業財産権出願・導入費
  • ・専門家指導費
  • ・従業員人件費

助成限度額

  • ・300万円(下限100万円)

助成率

  • ・2/3以内

申請手続きの流れ

申請手続きの流れ

画像引用:東京創業ステーション

(1)事業計画書・申請書の提出

どのような事業をするのか、計画を実行しどの程度の売上を計上するのかを申請書に記述し、以下の書類も提出します。

  • 創業助成事業申請書
  • 直近2期分の確定申告書
  • 法人:発行後3カ月以内の履歴全部証明書
  • 個人:開業届など

(2)審査

第1回の場合、6月に書類審査を通過すると7月に面接審査、8月に総合審査があります。なお、採択率は難易度が高く13%です。

審査基準は下記の通り。

審査

内容

書類審査・面接審査

  • ・製品・サービスの内容の完成度
  • ・問題意識・潜在力の明確さ
  • ・対象市場に対する理解度・適応性
  • ・事業の実現性
  • ・助成金の活用方法の有効性
  • ・スケジュール・経営見通しの妥当性
  • ・資金調達の妥当性
  • ・申請経費の妥当性

総合審査

  • ・書類審査と面接審査の結果より助成事業者として適しているか

(3)審査結果通知審査通過後、書面で採択の可否が送られてきます。

審査で決定されるのは、助成金を受け取る事業者と支給される助成金額の上限です。採択された場合、約半年間が経費補助期間です。経費補助期間に事業活動で発生した経費の領収書や請求書を提出する必要があります。

(4)期間終了後に報告書を提出

助成対象期間終了後、事業実績を報告する必要があります。助成対象期間中の経費が適性かを検査後に助成金が確定する仕組みです。

(5)補助金交付

補助金が交付されます。助成対象期間が半年以上経っている場合、事業実績の報告を行うと、1回限定で中間払いを受けることが可能です。

また、助成金額は検査結果により減額されることもあります。請求書と印鑑証明書を提出すると、銀行口座に振り込まれます。

事業完了年度の翌年度から5年間、財産管理が必要です。さらに助成事業で取得した50万円以上の財産を処分する場合、あらかじめ公社から承諾を得る必要があります。

関連記事:創業補助金とは?活用するメリットやデメリット、申請手順を解説

新規事業で利用できる補助金

新規事業で利用できる補助金

新規事業で利用できる補助金について解説します。

IT導入補助金

IT導入補助金

画像引用:IT導入補助金2023

IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者がITツール導入に活用できるものです。補助金には3種類あり、それぞれの目的は以下の通り。

  • 通常枠(A・B類型):
    業務効率化・売上アップなど経営力の向上・強化
  • セキュリティ対策推進枠:
    サイバー攻撃によるリスクや生産性向上を阻害するリスクの低減
  • デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型):
    企業間取引のデジタル化を推進

受給要件

補助対象者は以下のような中小企業と小規模事業者です。

【中小企業】

【中小企業】

画像引用:IT導入補助金2023

【小規模事業者】

【小規模事業者】

画像引用:IT導入補助金2023

受給額

受給額は以下の通りです。

項目

内容

対象経費

  • ・ソフトウェア購入費
  • ・クラウド利用料
  • ・導入関連費
  • ・ハードウェア購入費(デジタル化基盤導入枠)

補助率

  • ・通常枠(A・B類型):1/2以内
  • ・セキュリティ対策推進枠: 1/2以内
  • ・デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型):3/4以内(50万円以下)

上限枠・下限枠

  • ・通常枠:A類型:5万円~150万円未満
    •      B類型:150万円~450万円以下
  • ・セキュリティ対策推進枠:5万円~100万円
  • ・デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型):50万円超~350万円

申請手続きの流れ

申請手続きの流れ

画像引用:IT導入補助金2023

(1)IT導入補助金の理解を深める

公式サイトや公募要領を読み、IT導入補助金の理解を深めます。

(2)ITツールとIT導入支援事業者の選定

ITツールを選定したら、IT導入支援事業者(ITツールの提案や事業計画の策定をサポートしてくれる共同事業者)を選定。IT導入補助金を活用するには、IT導入支援事業者との共同申請が必要です。

(3)各種アカウント取得やチェックの実施

以下3つの作業をする必要があります。

項目

内容

「gBizIDプライム」

アカウントの取得

  • 認証システムgBizIDにおける法人代表者もしくは個人事業主用のアカウント

「SECURITY ACTION」

の実施

  • 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施

「みらデジ」の

「経営チェック」の実施

  • 会社のデジタル化をサポートするポータルサイト

(4)交付申請

IT導入支援事業者から招待を受ける「申請マイページ」から交付申請をします。

(5)ITツールの発注・契約・支払い

「交付決定」を受けたら、ITツールの発注・契約・支払い等へと進みます。

(6)事業実績の報告

補助事業が完了したら、申請マイページより、ITツールの発注・契約・支払い等を行ったことがわかる証憑を提出します。

(7)補助金交付手続き

事業実績報告が完了し補助金額が確定します。「申請マイページ」から補助額を確認後、補助金が交付されます。

(8)事業実施効果報告

補助金が交付されたら、申請マイページから必要情報を入力。IT導入支援事業者の確認後、期限内に事業実施効果報告を行います。

関連記事:IT導入補助金とは?対象者や補助額、申請方法を解説【注意点も】

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金

画像引用:小規模持続化補助金ガイドブック

小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者の販路開拓等に関する取組と業務効率化に関する取組の一部経費を補助する制度です。小規模事業者の生産性向上と持続的発展を図ることを目的としています。

小規模事業者持続化補助金は一般型のみの募集です。

一般型には以下のように5つの申請類型があります。通常枠、特別枠のどちらか1つの枠のみ申請可能です。

項目

内容

通常枠

  • ・商工会・商工会議所の支援を受けながら行う販路開拓等の取組を支援

賃金引上げ枠

  • ・事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上である小規模事業者

※赤字事業者は、補助率3/4に引上げ

卒業枠

  • ・雇用を増やし小規模事業者の従業員数を超えて事業規模を拡大する小規模事業者

後継者支援枠

  • ・アトツギ甲子園においてファイナリスト及び準ファイナリストに選ばれた小規模事業者

創業枠

  • ・特定創業支援等事業の支援を受け、販路開拓に取り組む創業した小規模事業者

受給要件

一般型の受給要件は以下の通りです。

項目

内容

対象者

  • ・商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く):従業員数5人以下
  • ・宿泊業・娯楽業:従業員数20人以下
  • ・製造業その他:従業員数20人以下

要件

  • ・資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に
  •  100%株式保有されていない
  • ・直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の
  •  年平均額が15億円を超えていない
  • ・持続化補助金で採択を受けて、「小規模事業者持続化補助金に
  •  係る事業効果及び賃金引上げ等状況報告書」の提出を行った
  • ・卒業枠で採択され事業を実施した事業者ではない

受給額

受給額は以下の通りです。

類型

通常枠

賃金引上げ枠

卒業枠

後継者支援枠

創業枠

補助率

2/3

2/3

(赤字事業者に

ついては3/4)

2/3

補助上限

50万円

200万円

インボイス

特例

  • ・2021年9月30日から2023年9月30日の属する課税期間で
  •  一度でも免税事業者であった又は免税事業者である事業者のうち、
  •  適格請求書発行事業者の登録が確認できた事業者
  • ・免税事業者から適格請求書発行事業者に転換する小規模事業者に対して
  •  上記補助上限額に50万円を上乗せ

申請手続きの流れ

(1)申請の準備

必要書類を地域の商工会・商工会議所窓口に提出します。

(2)申請手続き

電子申請または郵送により提出します。電子申請に際しては、補助金申請システム(Jグランツ)を利用。Jグランツを利用するにはGビズIDプライムアカウントの取得が必要です。

(3)申請内容の審査

提出された申請内容について、外部有識者等が審査を実施。高評価の案件から順に採択されます。

(4)採択・交付決定

審査終了後、採択案件が公式サイトで公表され、採択の結果が通知されます。応募時に提出した補助金交付申請書を補助金事務局が確認し、不備がなければ交付決定通知書が通知されます。

(5)補助事業の実施

交付決定通知書を受領後、事業計画に沿って事業を実施。事業は補助事業実施期限までに完了する必要があります。決定日から補助事業実施期限までに発注し、支払い済みのものが補助対象です。

(6)実績報告書の提出

補助事業終了後、その日から1カ月後又は最終提出期限のいずれか早い日(必着)までに補助事業の実施内容と経費内容を取りまとめた実績報告書を商工会に提出します。

(7)確定検査・補助金額の確定

事務局が審査・確認をし、補助金額が確定となります。証拠書類の提出ができないものは、補助対象経費として認められません。そのため、内容に不備があった場合、修正や書類の追加提出が必要です。

(8)補助金の請求(事業者が実施)

補助金額が確定した後、補助金確定通知書が送付されます。金額を確認して、事務局に精算払請求をします。

(9)補助金の入金

補助金の入金がされますが、振込完了の通知はないため、通帳等で入金確認をする必要があります。

(10)事業効果報告(事業者が実施)

補助事業の完了から1年後に「事業効果および賃金引上げ等状況報告」を提出します。

関連記事:小規模事業者持続化補助金とは?種類や補助率、対象者について解説

ものづくり補助金

ものづくり補助金とは、革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資をする中小企業を支援するものです。

受給要件

受給対象者は資本金または従業員数が下記以下の企業または個人です。

ものづくり補助金

画像引用:ものづくり補助金公募要領

ものづくり補助金の受給要件は以下の通りです。

項目

内容

申請時に創業している

  • ・法人として会社を設立しているか、開業届を出している
  • ・補助事業を実行するための工場や店舗が建設済みである

賃金引上げ計画を実行

  • ・給与支給総額を年率平均1.5%以上増加
  • ・補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金を、地域別最低賃金+30円以上の水準
  • ・事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加

受給額

受給額は以下の通りです。

項目

補助上限額

通常枠

  • ・5人以下:100~750万円
  • ・6〜20人:100~1,000万円
  • ・21人以上:100~1,250万円

回復型賃上げ・雇用拡大枠

デジタル枠

グリーン枠

  • ・5人以下:100~750万円
  • ・6〜20人:100~1,000万円
  • ・21人以上:100~1,250万円

 ※エントリーの場合

グローバル市場開拓枠

  • ・100~3,000万円

申請手続きの流れ

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画像引用:ものづくり補助金総合サイト

(1)申請の準備

事業者が必要に応じて認定経営革新等支援機関の補助を受けて申請書の準備を行います。

(2)申請手続き

電子申請システム「GビズID」から申請を行います。アカウントを登録するには、公式サイトに必要な情報を入力。用紙をプリントアウト後、印鑑証明書と共にGビズID運用センターに送付します。

(3)申請内容の審査

提出された申請内容について、以下の点から審査されます。

  • 補助対象事業としての適格性
  • 技術面
  • 事業化面
  • 政策面
  • 炭素生産性向上の取組等の妥当性
  • グローバル市場開拓の取組等の妥当性
  • 大幅な賃上げに取り組むための事業計画の妥当性など

(4)採択・交付決定

採択を受けた事業者が交付申請を行います。

(5)補助事業の実施

交付決定後、事業を実施し事務局に事業報告を行います。

(6)補助金の交付

補助金が交付されます。

(7)事業化状況報告

事業者は継続して5年間事業報告を行う必要があります。

関連記事:ものづくり補助金の内容を解説!対象となる事業者の要件と金額とは

事業再構築補助金

事業再構築補助金とは、以下の事業再構築に意欲のある中小企業を支援する制度です。

  • 新分野展開
  • 事業転換
  • 業種転換
  • 業態転換
  • 事業再編

受給要件

受給対象者は資本金または従業員数が下記以下の企業または個人です。

事業再構築補助金

画像引用:事業再構築補助金

補助対象事業には以下の8つがあります。

項目

内容

成長枠

  • ・成長分野への大胆な事業再構築に取り組む

グリーン成長枠

  • ・研究開発・技術開発又は人材育成を行う
  • ・グリーン成長戦略「実行計画」14分野の課題の解決に資する取組を行う

卒業促進枠

  • ・中小企業等から中堅企業等に成長する

大規模賃金引上促進枠

  • ・大規模な賃上げに取り組む

産業構造転換枠

  • ・市場が縮小している業種・業態の中小企業等が事業再構築に取り組む

最低賃金枠

  • ・最低賃金引上げの影響を受け、原資の確保が困難な中小企業である

物価高騰対策・回復再生応援枠

  • ・原油価格・物価高騰等の影響を受ける中小企業である

本記事は以下のように成長枠の要件について解説します。

  • 事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業
  • 事業計画について認定経営革新等支援機関の確認を受けていること
  • 補助金額が3,000万円を超える案件は認定経営革新等支援機関及び金融機関の確認を受けていること
  • 付加価値額要件
      ・補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均4.0%以上増加
      ・従業員一人当たり付加価値額の年率平均4.0%以上増加
  • 市場拡大要件
      ・過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上拡大する
       業種・業態に属していること
  • 給与総額増加要件
      ・事業終了後3~5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加

受給額

中小企業の受給額は以下の通りです。

項目

補助上限額

成長枠

  • ・20人以下:100~2,000万円
  • ・21~50人:100~4,000万円
  • ・51~100人:100~5,000万円
  • ・101人以上:100~7,000万円

グリーン成長枠

  • ・20人以下:100~4,000万円
  • ・21~50人:100~6,000万円
  • ・51~100人:100~8,000万円

卒業促進枠

  • ・成長枠・グリーン成長枠の補助金額上限に準じる

大規模賃金引上促進枠

  • ・100~3,000万円

産業構造転換枠

  • ・20人以下:100~2,000万円
  • ・21~50人:100~4,000万円
  • ・51~100人:100~5,000万円
  • ・101人以上:100~7,000万円

最低賃金枠

  • ・5人以下:100~500万円
  • ・6〜20人:100~1,000万円
  • ・21人以上:100~1,500万円

物価高騰対策・回復再生応援枠

  • ・5人以下:100~1,000万円
  • ・6〜20人:100~1,500万円
  • ・21〜50人:100~2,000万円
  • ・51人以上:100~3,000万円

申請手続きの流れ

申請手続きの流れ

画像引用:事業再構築補助金公募要領

(1)申請手続き

電子申請システム「GビズID」からのみ申請が可能です。アカウントを登録するには、公式サイトに必要な情報を入力。用紙をプリントアウト後、印鑑証明書と共にGビズID運用センターに送付し
ます。

(2)申請内容の審査

外部有識者からなる審査委員会が評価し、より優れた事業計画から優先的に補助金交付候補者として採択されます。

(3)採択・交付決定

採択後に補助金交付申請を行うと、事務が補助対象経費を精査します。補助金交付額が決定され通知。精査の結果次第では、交付決定額が減額となる場合もあります。

(4)採択・交付決定

採択を受けた事業者が交付申請を行います。

(5)補助事業の実施

交付決定後、事業を実施し事務局に事業報告を行います。

(6)補助金の交付

補助金が交付されます。

(7)事業化状況報告

事業者は継続して5年間事業報告を行う必要があります。

事業承継・引継ぎ補助金

事業承継・引継ぎ補助金には、経営革新・専門家活用・廃業・再チャレンジの3種類があります。

項目

補助上限額

経営革新

  • 【Ⅰ型】創業支援型:
  •   ・法人(中小企業者)設立、又は個人事業主としての開業
    •   ・廃業予定者から、株式譲渡、事業譲渡等により、経営資源の引き継ぎ
  • 【Ⅱ型】経営者交代型:
    •   ・親族内承継や従業員承継等の事業承継
    •   ・経営等に関して一定の実績や知識等がある者
  • 【Ⅲ型】M&A型:
    •   ・事業再編・事業統合等のM&A
    •   ・経営等に関して一定の実績や知識等がある者

専門家活用

  • 【Ⅰ型】買い手支援型
    •   ・シナジーを活かした経営革新等を行うことが見込まれること
    •   ・地域経済全体を牽引する事業を行うことが見込まれること
  • 【Ⅱ型】売り手支援型
    •   ・地域経済全体を牽引する事業等を行っており、
    •    第三者により継続されることが見込まれること

再チャレンジ

  • ・事業承継またはM&Aで事業を譲り受けた後の廃業
  • ・M&Aで事業を譲り受けた際の廃業
  • ・M&Aで事業を譲り渡した際の廃業

本記事では経営革新の創業支援型について解説します。

受給要件

【補助対象者の要件】

補助対象者の要件は以下の通りです。

  • 中小企業者等と連携して事業を行う者
  • 中小企業者等の支援を行うために中小企業者等が主体となって設立する者
  • 中小企業者等の市場拡大にも資する事業活動を行う者であって、有給職員を雇用する者
  • 日本国内で事業を営む者
  • 地域経済に貢献している者
  • 暴力団等の反社会的勢力でないこと
  • 法令遵守している者
  • 事務局から質問及び追加資料等の依頼があった場合は適切に対応
  • が補助金の交付申請ほか各種事務局による承
  • 結果通知に関し修正を加えて通知に同意など

【事業承継の要件】

補助対象事業となる事業承継は、2017年4月1日から2023年10月17日に、中小企業者等間における被承継者と承継者の間でM&Aを含む事業の引き継ぎが対象です。

【事業承継形態に係る区分整理】

補助対象事業となる事業承継の形態は、以下の通りです。

【事業承継形態に係る区分整理】

画像引用:経営革新公募要領

【補助対象事業】

補助対象事業の要件は以下の通りです。

  • デジタル化に資する事業
  • グリーン化に資する事業
  • 事業再構築に資する事業

【申請単位】

承継者が補助対象者として申請します。

受給額

補助対象経費は以下の通りです。

  • 使用目的が補助対象事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
  • 補助事業期間内に契約・発注を行い支払った経費
  • 補助事業期間終了後の実績報告で提出する証拠書類等によって金額・支払い等が確認できる経費
受給額

画像引用:経営革新公募要領

申請手続きの流れ

申請手続きの流れ

画像引用:事業承継・引継ぎ補助金

申請手続きの流れ

画像引用:経営革新公募要領

(1)本補助金の公募要領やWebサイトを確認し、補助事業への理解を深める

(2)補助金の対象となる「経営革新等に係る取組」についての検討を行う

(3)gBizIDプライムのアカウントを取得する

(4)公式サイトより認定経営革新等支援機関による確認書をダウンロードする

(5)認定経営革新等支援機関に本補助金に係る確認書記載を依頼し、記載済の確認書を受け取る

(6)交付申請に必要な各種書類の取り寄せ・準備を行う

(7)加点事由への該当を証明する書類を準備する(任意)

(8)オンライン申請フォーム(jGrants)及び各種申請様式(電子ファイル)に必要事項を記入
する

(9)必要書類に相違・不足がないかを確認する

(10)オンライン申請フォーム(jGrants)に提出する必要書類を添付する

(11)提出処理を行い、提出完了画面を確認する

(12)事務局及び審査委員会による審査・選考が行われる

(13)中小企業庁や事務局のホームページにおいて交付決定者が公表され、交付申請の採否結果の通知はjGrants上にて行われる

(14)実績報告書等を提出。実施した事業内容の検査と経費内容等の確認により、補助金額確定後、支給される

(15)5年間、事業化状況と収益状況を事務局へ報告をする

助成金・補助金を申請する際の注意点

助成金・補助金を申請する際の注意点

助成金・補助金を申請する際の注意点について解説します。

募集要項をよく確認する

補助金の募集要領は、熟読して要件の入念な確認が必要です。募集要領を読んでも不明点がある場合、記載されている問い合わせ先に確認しておきましょう。

例えば、中小企業であっても業種ごとの従業員数や資本金など、定義を厳密にしている助成金もあります。募集要項を確認し、自社が応募できるのか把握するのが重要です。

提出書類を正確に仕上げる

補助金の申請書類は、記入漏れのないようにしなければならず、資料の添付漏れが発生するケースがあります。

書類に不備があると不支給になってしまいます。提出前に何度も見直すことが大切です。募集要項にあるチェックシートなどを利用し、記載内容に不備がないようにしましょう。

申請期限に間に合うようにする

補助金や助成金は、募集期限が短いものがあり注意する必要があります。すぐに申請できるように、常に補助金に関する情報収集を行うのが重要です。

補助金や助成金は毎年必ず申請できるとは限りません。予算によって終了するものもあります。補助金幹事を利用し最新情報をチェックしておきましょう。

自己資金をある程度用意しておく

補助金はあくまで「補助」であり、全額が補助されるものはわずかです。ほとんどの補助金は1/2、3/4など経費の一部が後払いで補助される仕組み。そのため、ある程度の自己資金が必要です。

補助金や助成金には、それぞれ補助率や助成率というものがあります。例えば、補助率が1/2の場合は、経費の半分が補助されます。また、補助金や助成金では上限額があり、上限額以上の経費は自己負担です。

補助金や助成金を活用する際には、公募内容をよく読み、補助率・助成率・上限額などの確認が重要です。

新規事業で使える助成金・補助金の種類と申請方法などを解説しました

新規事業に関する助成金や補助金について知りたい方向けに、新規事業で利用できる助成金・補助金の概要や助成金・補助金を申請する際の注意点を解説しました。

新規事業で利用できる助成金・補助金は、以下の通りです。

助成金・補助金

種類

助成金

  • ・キャリアアップ助成金
  • ・創業助成金

補助金

  • ・IT導入補助金
  • ・小規模事業者持続化補助金
  • ・ものづくり補助金
  • ・事業再構築補助金
  • ・事業承継・引継ぎ補助金

本記事で紹介した内容をもとに、新規事業に関する助成金や補助金の申請を検討してみましょう。