ものづくり補助金を電子申請する手順|必要な書類や注意ポイントを紹介

ものづくり補助金を電子申請する手順|必要な書類や注意ポイントを紹介

ものづくり補助金を申請することになり、電子申請の進め方について調べている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ものづくり補助金の電子申請の手順、必要な書類などを紹介します。スムーズに申請をするために、本記事をお役立てください。

目次
  1. 1. ものづくり補助金を電子申請する手順
    1. 1-1. 1.GビズIDプライムを取得する
    2. 1-2. 2.電子申請システムにログインする
    3. 1-3. 3.申請内容を入力する
    4. 1-4. 4.申請内容を送信する
  2. 2. ものづくり補助金の電子申請に必要な書類
    1. 2-1. ものづくり補助金の電子申請で注意するポイント
    2. 2-2. 余裕を持って申請する
    3. 2-3. 補助事業は採択後に行う
    4. 2-4. 審査項目・加点項目を意識する
    5. 2-5. 推奨ブラウザで申請する
    6. 2-6. ログイン後、80分操作しないとシステム接続が中断される
  3. 3. 【まとめ】ものづくり補助金の電子申請を紹介しました

ものづくり補助金を電子申請する手順

ものづくり補助金を電子申請する手順|必要な書類や注意ポイントを紹介_4

ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者等が革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うときの設備投資を支援してもらえる制度です。申請はインターネット上で行うため、スムーズに手続きを進められるよう手順を把握しましょう。

1.GビズIDプライムを取得する

GビズIDプライムとは、1つのID・パスワードで複数の行政サービスにログインできるサービスのことです。ものづくり補助金は、GビズIDプライムがなければ申請できません。電子申請をする前にGビズIDプライムのアカウントを作成する必要があります。

アカウント取得時の注意点として、書類審査が必要な点です。審査は約1週間かかるため、余裕を持って早めにアカウントを作成しましょう。GビズIDプライムのアカウント作成は、ものづくり補助金の電子申請サイトから行ってください。

2.電子申請システムにログインする

GビズIDプライムのアカウントを取得したら、ものづくり補助金総合サイトの「電子申請システム」ページから、「電子申請システムログインページ」を選択しましょう。「GビズIDプライムでログイン」を選択し、ログイン画面に進みます。

ものづくり補助金を電子申請する手順|必要な書類や注意ポイントを紹介_2

画像引用:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

その後、ログイン画面に移行したら、取得済みのGビズIDプライム(メールアドレス・パスワード)を使用してログインしてください。

ものづくり補助金を電子申請する手順|必要な書類や注意ポイントを紹介_3

画像引用:gBizID

3.申請内容を入力する

続いて、gBizIDにログインしたら、はじめに申請枠を選択し、ものづくり補助金の申請に必要な情報を入力していきます。

入力する申請内容の一例は以下のとおりです。

  • 応募者の概要(企業情報、経営状況、売上高、経営利益など)
  • 実績説明(補助金または委託費の交付を受けた実績)
  • 事業内(事業計画名、事業計画の概要など)
  • 経費明細表
  • その他加点項目(賃上げ加点、政策加点など)
  • 申請要件、保続資料の登録(事業の具体的な取り組み内容、事業計画の算出根拠など)

上記の申請内容はものづくり補助金の枠によって異なるケースがあります。電子申請の詳細については、ものづくり補助金総合サイトで公開されているマニュアルをご確認ください。

4.申請内容を送信する

ものづくり補助金の申請内容に形式不備やエラーがないことを確認したら、最終確認画面に移行します。申請ボタンをクリックすると、ものづくり補助金事務局に申請内容が送信され、申請完了となります。

申請後に申請完了画面が表示されるので、受付番号を手元に保存しておきましょう。受付番号は事務局と問い合わせをする際に必要な番号です。

ものづくり補助金の電子申請に必要な書類

ものづくり補助金の電子申請には、必要な種類がいくつかあります。

書類

内容

事業計画書

補助事業の具体的な取組内容、将来の展望、

事業計画における付加価値等の算出根拠

 

以下の要件を全て満たす3〜5年の事業計画書を策定。

 

  • ・事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加
  • ・給与支給総額を年率平均1.5%以上増加
  • ・事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準にする

 

 

補助経費に関する誓約書

補助事業計画書に記載の事業にのみ使用することを誓約する書類

賃金引上げの誓約書

補助事業に取り組むことで、事業場内の最低賃金を

引き上げることを誓約する書類

決算書等

直近2年間の貸借対照表、

損益計算書(特定非営利活動法人は活動計算書)、

製造原価報告書、販売管理費明細、個別注記表

従業員数の確認資料

法人:法人事業概況説明書の写し

個人事業主:所得税青色申告書の写し

労働者名簿

応募申請時の従業員情報

「再生事業者」に係る確認書

(再生事業者のみ)

中小企業活性化協議会が策定を支援した再生計画、

独立行政法人中小企業基盤整備機構が策定を支援した再生計画など

課税所得の状況を示す確定申告書類

(回復型賃上げ・雇用拡大枠のみ)

前年度の確認申告書類

炭素生産性向上計画及び

温室効果ガス排出削減の取組状況

(グリーン枠のみ)

事業場単位での炭素生産性を年率平均1%以上増加させる

具体的な計画内容、今までに自社で実施した

温室効果ガス排出削減の取組内容の有無、効果など

大幅な賃上げ計画書

(大幅な賃上げに係る

補助上限額引上の特例のみ)

大幅な賃上げのための具体的な計画内容と、

今までに自社で実施した賃上げの取組内容の有無・効果など

海外事業の準備状況を示す書類

(グローバル市場開拓枠のみ)

類型1:海外子会社等の調査概要等

類型2:海外市場調査報告書

類型3:インバウンド市場調査報告書

類型4:共同研究契約書等

その他加点に必要な資料

経営革新計画承認書、開業届または履歴事項全部証明書など

ものづくり補助金の電子申請で注意するポイント

ものづくり補助金を電子申請する手順|必要な書類や注意ポイントを紹介_1

ものづくり補助金の電子申請をする際は、これから紹介するポイントを意識しましょう。細かいポイントは申請マニュアルに載っているので、申請前にご確認ください。

余裕を持って申請する

ものづくり補助金には申請期日が設けられています。期日を過ぎると申請を受けてもらえないので注意が必要です。期日の直前になると、焦ってしまい申請内容にミスが発生したり、応募者が殺到してシステムが混雑したりする可能性があります。余裕を持ったスケジュールで準備を行って申請してください。

補助事業は採択後に行う

ものづくり補助金の対象になるのは、採択後に実施する事業です。採択前に開始した事業は補助対象外になることに注意しましょう。電子申請を行う際は、採択後に実施する事業を申請してください。

審査項目・加点項目を意識する

ものづくり補助金は、公募要領に審査項目と加点項目が公開されています。申請項目を意識して申請書類を用意すると採択率が高まります

【審査項目】

審査項目

概要

技術面

取組内容の革新性

課題や目標の明確さ

課題の解決方法の優位性

技術的能力

事業化面

事業実施体制

市場ニーズの有無

事業化までのスケジュールの妥当性

補助事業としての費用対効果

政策面

地域経済への波及効果

ニッチトップとなる潜在性

事業連係性

イノベーション性

事業環境の変化に対応する投資内容

炭素生産性向上の取組等の妥当性

(グリーン枠のみ)

温室効果ガス削減等に資する投資

設備投資効果の妥当性

設備投資の効果、根拠

継続的な取組実施

グローバル市場開拓の取組等の妥当性

(グローバル市場開拓枠のみ)

 実施体制、事業計画、遂行能力の有無

市場調査分析、国際競争性

国内地域の需要・雇用の創出

マーケティング戦略の内容

大幅賃上げの取組等の妥当性

(大幅賃上げに取り組む事業者のみ)

賃上げ計画の内容及びその根拠

継続性、企業の成長の見込み

さらに、加点項目を含められると、審査が有利になる可能性があるでしょう。

【加点項目】

加点項目

概要

成長性加点

有効な期間の経営革新計画の承認を取得した事業者

政策加点

創業・第二創業後間もない事業者

パートナーシップ構築宣言を行っている事業者など計9項目

災害等加点

有効な期間の事業継続力強化計画の認定を取得した事業者

賃上げ加点等

給与支給総額の増加、事業場内最低賃金の水準

被用者保険の適用拡大の対象

推奨ブラウザで申請する

ものづくり補助金の電子申請は、以下のブラウザの利用が推奨されています。

  • Firefox
  • Google Chrome
  • Microsoft Edge

各ブラウザの最新版を利用して申請してください。

また、電子申請はスマートフォンとタブレットがサポート対象外です。万が一のときにサポートしてもらえるように、パソコンで申請しましょう。

ログイン後、80分操作しないとシステム接続が中断される

ものづくり補助金の電子申請システムは、ログイン後に80分画面上のボタンを操作しないと、システムの接続が中断されます。入力情報を保存していない場合、情報が破棄されるので注意が必要です。

【まとめ】ものづくり補助金の電子申請を紹介しました

ここまでものづくり補助金の電子申請について紹介しました。ものづくり補助金の申請はインターネット上で行うので、申請にあたりGビズIDプライムやパソコンなどの準備が必要です。また、審査項目や加点項目などが設けられているため、意識して申請を行いましょう。本記事を参考に、ものづくり補助金の電子申請をスムーズに行ってみてください。