補助金の申請代行は違法ではない!理由・依頼先・利用するメリットを紹介

補助金の申請代行は違法ではない!理由・依頼先・利用するメリットを紹介

補助金の申請準備がなかなか進まず、申請代行サービスの利用を検討しているが、違法かどうか気になる方もいるのではないでしょうか。

本記事では、補助金の申請代行が違法ではない理由、依頼先などを紹介します。安心して申請代行を依頼するために、本記事をお役立てください。

目次
  1. 1. 補助金申請の代行は違法ではない
  2. 2. 補助金・助成金の違い
  3. 3. 補助金申請代行サービスとは?
  4. 4. 補助金申請代行の依頼先
    1. 4-1. 行政書士
    2. 4-2. 税理士
    3. 4-3. 中小企業診断士
    4. 4-4. 金融機関
    5. 4-5. 民間コンサルタント
  5. 5. 補助金申請代行サービスを利用するメリット
    1. 5-1. 正確な申請で採択率が上がる
    2. 5-2. 本業に専念できる
    3. 5-3. 自社にあう補助金を利用できる
  6. 6. 補助金申請代行サービスを利用する際の注意点
    1. 6-1. 費用がかかる
    2. 6-2. 不正受給をすると罰則がある
  7. 7. 補助金申請代行にかかる費用の目安
    1. 7-1. 着手金
    2. 7-2. 成果報酬
  8. 8. 補助金の申請代行業者を選ぶポイント
    1. 8-1. 豊富な実績があるか
    2. 8-2. 費用が明確になっているか
    3. 8-3. 信頼性が高いか
    4. 8-4. 認定支援機関であるか
    5. 8-5. 依頼したいサポート内容を受けられるか
  9. 9. 【まとめ】補助金申請代行の違法性を紹介しました

補助金申請の代行は違法ではない

補助金の申請業務は国家資格が必要ないので、申請代行は違法ではありません。行政書士、中小企業診断士、民間コンサルタントなどに依頼が可能です。ただし、補助金の書類作成代行は、行政書士に依頼しなければならないので、依頼先が限られることに注意が必要です。

また、キャリアアップ助成金や両立支援等助成金など厚生労働省が管轄する助成金の申請代行は、
社会保険労務士の独占業務
です。社労士以外が助成金の申請代行を行うと違法になるので注意が必要です。

補助金・助成金の違い

補助金と助成金はどちらも、国や地方自治体が運営する制度で、受給しても返済の義務はありま
せん。

補助金は主に経済産業省や地方自治体などの管轄で運営されています。申請後に審査で採択された場合に限り、申請者に対して補助金が支払われます。

一方で助成金は主に厚生労働省や地方自治体が管轄する制度です。補助金とは異なり、基本的に審査はなく、条件を満たしていると申請者に対して助成金が支払われます。

項目

補助金

助成金

管轄

経済産業省

厚生労働省

目的

技術開発・商店街活性化・

CO2削減など

雇用増加・雇用の安定・

能力開発

財源

税金

雇用保険

支給金額

数百万円~数億円

数十万円~百万円

諸経費の

適用範囲

広い

狭い

公募期間

数週間

通年

受給難易度

採択件数や金額が

あらかじめ決まっているため、

審査に通過した事業者のみが受給できる

要件を満たせば、

原則受給できる

補助金申請代行サービスとは?

補助金の申請代行サービスとは、補助金の申請に関する業務を代行してもらえるサービスです。

依頼する業者によって異なりますが、主な内容は以下のとおりです。

  • 補助金の代理申請
  • 申請書類の準備・作成
  • 補助金制度に関するアドバイス

補助金は申請代行を使わなくても自社だけで対応できます。しかし、企業の担当者によっては補助金の申請に時間が使えなかったり、専門知識がなくどのように申請すれば良いのかわからなかったりするでしょう。その場合、申請代行サービスを利用すると、スムーズで正確に書類の準備や申請を行ってもらえます

補助金申請代行の依頼先

補助金の申請代行は違法ではない!理由・依頼先・利用するメリットを紹介_1

補助金の申請代行は基本的にどの業者にも頼めますが、依頼できる業務は依頼先によって異なります。一例として申請代行の依頼先を紹介していきます。

 

主な依頼・相談可能業務

強み

行政書士

  • ・補助金の紹介
  • ・補助金の申請書類の作成代行
  • ・補助金の代理申請

行政に提出する書類の

作成代行を依頼できる

税理士

  • ・補助金の紹介
  • ・補助金の代理申請
  • ・資金繰りの相談
  • ・会計管理

税務の専門家の立場から、

補助金や会計のアドバイスを

受けられる

中小企業診断士

  • ・補助金の紹介
  • ・補助金の代理申請
  • ・事業計画書のアドバイス
  • ・経営コンサルティング

経営の専門家であり、

採択率が高まる事業計画書作成の

アドバイスを受けられる

金融機関

  • ・補助金の紹介
  • ・補助金の代理申請
  • ・融資の相談

補助金と並行して

融資の相談ができる

民間コンサルタント

  • ・補助金の紹介
  • ・補助金の代理申請
  • ・補助金申請のコンサルティング

企業の状況にあわせた

幅広いサポートを受けられる

行政書士

行政書士とは、官公署に提出する書類の作成代行や相談業務を行う専門家です。補助金に関する相談や資料の作成代行を強みにしています。

官公署に提出する書類の作成は行政書士の独占業務になるので、補助金の申請書類の作成代行は、行政書士のみが対応可能です。該当の申請書類の作成を任せたいのであれば、行政書士への依頼を検討しましょう

税理士

税理士は税務に関する専門家です。主に税務相談・税務書類の作成などを中心に行っており、場合によっては経営アドバイスをしているケースもあります。

税理士に依頼する強みは、融資やお金に関する知識がある点です。補助金が受給されるまでの資金繰りや受給後の会計管理などの相談も受けてもらえます。

中小企業診断士

中小企業診断士とは、中小企業向けの経営コンサルティングを行う専門家です。経営全般に関する相談・アドバイスを行っており、事業計画書の策定を得意にしています。

補助金の申請には事業計画書の作成・提出が必要です。中小企業診断士に相談しながら申請の準備を進めると、採択率が高まる事業計画書を作成しやすくなります

金融機関

金融機関の中には、補助金の申請サポートをしているケースがあります。金融機関に補助金の申請代行を依頼する強みは、申請と並行して融資の相談もできる点です。

補助金は申請事業が完了した後にお金が支給されるため、採択されたからといってすぐに受給できません。また、補助金を受け取るには審査が必要なので、場合によっては採択されないケースも発生します。申請と一緒に融資の相談を行えると、資金で困ることは減るでしょう。

民間コンサルタント

補助金申請代行は、民間企業のコンサルタントにも依頼が可能です。専門のコンサルタントに補助金の申請サポートやコンサルティングサービスなど幅広い業務を依頼できます。基本的には、書類作成を除く、申請から受給までを一貫してサポートしてもらえます。補助金を申請して終わりではなく、状況に応じたアドバイスを受けられるでしょう。

補助金申請代行サービスを利用するメリット

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補助金申請代行サービスの利用をするなら、どのようなメリットがあるのか把握しましょう。

正確な申請で採択率が上がる

補助金に関する専門家のアドバイスを受けながら申請することで、書類の不備をなくせます。正確な情報で申請ができるようになり、採択率が高まる可能性があります

本業に専念できる

補助金の申請を行う際は、事業計画書をはじめ様々な書類の提出が必要です。どうしても煩雑な手続きが発生してしまうため、申請にかなりの時間がかかる可能性があります。

専門家に相談すると、書類の準備を任せられたり、的確なアドバイスを受けられたりします。自社のみで対応するよりも、スムーズに申請手続きを進められるので、本業に専念しやすくなるでしょう。

自社にあう補助金を利用できる

国内の補助金と助成金をあわせると3,000種類以上あります。多くの種類の中から、自社の課題にあう補助金を選定するのは難しいでしょう。

補助金の専門家に相談すると、自社の状況に適した補助金を提案してもらえます。時間や手間をかけずに、採択されやすい補助金を選定して申請できます。

補助金申請代行サービスを利用する際の注意点

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補助金申請代行サービスのメリットだけでなく、注意点も把握した上で利用を検討しましょう。

費用がかかる

補助金申請代行サービスは無料相談できるケースが多くあります。しかし、本格的な相談をする際は有料になることに注意が必要です。依頼する業者によって費用は異なるので、見積もりを取得して自社の予算にあうのか確認しましょう。

不正受給をすると罰則がある

不正受給とは、故意に偽って補助金を申請する行為のことです。例えば発注日を改ざんしたり、実際にかかった費用以上の金額を請求したりすることが挙げられます。補助金の不正受給が発覚すると「受給額以上の金額を支払う」「事業者名が公開される」などの罰則を受けるため注意が必要です。

助成金の不正受給に関しては、以下の関連記事をご参照ください。

関連記事:助成金を不正受給するのはNG!問題点・具体例・対処法まで解説!

補助金申請代行にかかる費用の目安

補助金申請代行には費用がかかるため、どのくらいが目安なのか把握しておきましょう。今回紹介するのはあくまで目安であり、詳しい費用は見積もりを取得して確認してください。

費用項目

費用の目安

着手金

2〜10万円

成果報酬

着手金+成果報酬の場合:10〜15%

成果報酬のみの場合:15〜25%

着手金

着手金とは、補助金の申請代行を依頼した場合に受給の有無にかかわらず発生する費用のことです。補助金の種類や依頼先によって異なりますが、2〜10万円が着手金の目安になります。

成果報酬

成果報酬とは、申請した補助金の受給が決まった際に発生する費用です。着手金と成果報酬を支払う場合は受給額の10〜15%が目安です。成果報酬のみを支払う場合は受給額の15〜25%が目安になります。

補助金の申請代行業者を選ぶポイント

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最後に、自社にあう補助金の申請代行業者を選定できるようにポイントを紹介していきます。

豊富な実績があるか

補助金の申請代行業者にどのくらいの実績があるか確認しましょう。申請代行の実績が豊富にあると、スムーズに申請を進めてもらいやすくなります。さらに、過去の経験をもとにして、採択されやすいアドバイスを受けられる可能性もあるでしょう。

費用が明確になっているか

補助金の申請代行業者によってかかる費用が異なります。特に成果報酬は、受給額に応じて変動するので確認が必要です。自社の予算にあう費用の業者を選定してください。

信頼性が高いか

補助金申請をサポートする業者の中には違法に業務を行う業者が存在しています。違法業者に依頼してしまうと、満足のいくサービスを受けられないまま費用のみを支払うことになりかねません。

申請代行業者の信頼性は、以下のポイントを参考に見極めましょう。

  • 専門家の顔が見えるか
  • 公式サイトに会社情報が記載されているか
  • 補助金を簡単に受給できると表現していないか(採択率は高くないため)
  • 資格を確認できるか
  • 費用は適切か
  • 丁寧なサービスをしてもらえるか
  • 問い合わせ件数が多いか

認定支援機関であるか

認定支援機関とは、税務・金融・企業財務に関する専門知識や支援に係る実務経験が一定レベル以上だと国に認定された支援機関(税理士、中小企業診断士など)のことです。経営の現状から課題の解決につながる支援を受けられます。認定支援機関は知識と能力が担保されているので、満足のいくサービスを受けられる可能性が高いでしょう。

依頼したいサポート内容を受けられるか

補助金の申請代行業者によって対応業務が異なるので、依頼したいサポートを受けられるのか把握しましょう。例えば、補助金の知識があまりないなら、補助金の選定からサポートしてもらえると、自社に適したものを申請できます。さらに、補助金を受給するまでの資金が不安なら、資金繰りを相談できる申請代行業者が適しています。

自社の依頼したい内容を明確にした上で、申請代行業者を選定してください。

【まとめ】補助金申請代行の違法性を紹介しました

補助金の申請代行は違法ではありません。行政書士や中小企業診断士など、様々な業者に申請代行を依頼できます。ただし、厚生労働省が管轄する助成金の申請代行は、社労士の独占業務です。社労士以外に依頼すると違法になるので注意が必要です。本記事を参考に、補助金の申請代行を利用してみてください。