ものづくり補助金の相談先は?支援機関を選ぶときのポイントを解説

相談先

ものづくり補助金の利用を考えているものの、どこに相談すれば良いのかわからなくて悩んでいる方も居るでしょう。本記事では、ものづくり補助金を申請する際の相談先となる支援機関や、支援機関の探し方、選び方のポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

目次
  1. 1. ものづくり補助金とは
  2. 2. ものづくり補助金の相談にかかる費用の相場
  3. 3. ものづくり補助金の相談ができる支援機関
    1. 3-1. 金融機関
    2. 3-2. 中小企業診断士
    3. 3-3. 税理士
    4. 3-4. 商工会議所・商工会
    5. 3-5. 民間のコンサルティング会社
  4. 4. ものづくり補助金について相談する支援機関の探し方
    1. 4-1. 取引のあるところから選ぶ
    2. 4-2. 知人に紹介してもらう
    3. 4-3. インターネットで支援機関を探す
  5. 5. ものづくり補助金の相談先を選ぶときのポイント
    1. 5-1. 認定支援機関になっているか
    2. 5-2. ものづくり補助金の申請実績はあるか
    3. 5-3. サポートの範囲はどこまでか
    4. 5-4. 費用は適切か
  6. 6. ものづくり補助金の申請のポイント
    1. 6-1. 必要な書類を指定された書式で提出する
    2. 6-2. 要件を把握して正しく内容に盛り込む
    3. 6-3. できるだけ加点項目の条件を満たす
  7. 7. 【まとめ】ものづくり補助金の相談先について紹介しました

ものづくり補助金とは

ものづくり補助金は、中小企業や小規模事業者が働き方改革や被用者保険の適用拡大、

賃上げ、インボイス導入などに対応するための設備投資を支援する補助金です。主に生産性を向上させるための設備投資に対して補助をしています。

ものづくり補助金の相談にかかる費用の相場

ものづくり補助金の支援機関にサポートをしてもらった場合の相場は、着手金が5万円~15万円程度、成功報酬が補助金額の5%~15%程度です。

ただし、料金の安さだけで選ぶと失敗してしまうリスクがあります。ものづくり補助金では、申請して採択された後もさまざま手続きがあります。安さだけで支援機関を選んでしまうと、採択後のサポートがほとんどなかったり、追加料金を請求されたりすることがあるので注意してください。支援機関の料金で選ぶ際は、サポート範囲を確認した上で検討しましょう。

また、サポートしてもらう支援機関によって採択率も変わります。そのため、実績があり信頼できる支援機関を選ぶことが大切です。

ものづくり補助金の相談ができる支援機関

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ものづくり補助金の相談ができる支援機関は、主に上記の5つです。以下でそれぞれの支援機関について詳細を解説します。

金融機関

金融機関もものづくり補助金の相談ができる支援機関の1つです。

ものづくり補助金では基本的に「金融機関による確認書」が不要ですが、金融機関の融資を受ける場合は金融機関の確認書が必要になります。融資の相談とあわせて補助金のサポートをしてもらうと、融資に関する情報を支援機関に共有する手間が省けるでしょう。

資金計画や経営についての知識を中心にサポートしてもらいたい場合におすすめです。

中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業の経営に関する専門家です。そのため、中小企業の設備投資の支援を目的としたものづくり補助金は得意分野であるといえます。また、中小企業診断士の中には、ものづくり補助金や事業再構築補助金の申請サポートを中心に業務を行っている方もいます。

経営に関するサポートや事業計画書の策定のサポートを重点的にしてもらいたい場合におすすめです。

税理士

普段から取引のある税理士の方に相談することも手段の1つです。これまでの取引で信頼関係が構築されていることや、自社の事業や財務状況についてある程度理解してもらえていることがメリットです。

ただし、経営や資金計画の専門家ではないので、その部分についてはあまりサポートをしてもらえないケースがあることに注意しましょう。過去に取引のない税理士を選ぶ際は、補助金の申請をサポートした実績があるかを確認すると良いでしょう。

商工会議所・商工会

商工会議所や商工会もものづくり補助金の相談が可能です。ものづくり補助金だけでなく、小規模事業者持続化補助金や事業再構築補助金、IT導入補助金なども扱っています。補助金の申請に関するアドバイスや事業計画書の作成のサポートをしてもらえます。

民間のコンサルティング会社

中小企業の支援を主に行っている民間のコンサルティング会社も、ものづくり補助金を申請する際の相談相手の1つです。経営やマーケティングに関する知識が豊富なため、事業計画の策定に関しても手厚いサポートが期待できます。

また、補助金の申請サポートをした実績が豊富な会社も多数あります。採択実績を公開している会社もあるので、コンサルティング会社を選ぶ際は採択実績を確認すると良いでしょう。

ものづくり補助金について相談する支援機関の探し方

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ものづくり補助金の相談先の探し方は、主に上記の3つです。以下でそれぞれの探し方について詳細を解説します。

取引のあるところから選ぶ

普段から取引のある税理士や金融機関、コンサルティング会社を選ぶ方法があります。過去の取引から信頼関係も構築できていることと、自社の事業や経営状況について理解してもらえていることがメリットです。そのため、新たに相談相手を探して相談するよりもスムーズなやりとりができるでしょう。

ただし、補助金の申請サポートをした経験や実績豊富な相談相手がいるとは限らないことがデメリットです。

知人に紹介してもらう

ものづくり補助金やその他の補助金を利用したことがある知人に紹介してもらうことも手段の1つです。実際に支援をしてもらって補助金を受け取れた方に支援機関を紹介してもらうことで、ある程度信頼できる支援機関に絞れます。

ただし、身近に補助金を利用したことがある人が居ない場合は紹介してもらいにくいというデメリットがあります。

インターネットで支援機関を探す

補助金のサポートを得意としている中小企業診断士やコンサルティング会社をWebサイトやWeb広告で探すことも手段の1つです。取引相手や知人の紹介よりも多くの支援機関を探せることがメリットです。

一方で、本当に信頼できる支援機関か確かめることが難しいというデメリットもあります。「認定支援機関」になっているか、過去にものづくり補助金の採択実績はあるかなどを調べるとある程度信頼できる支援機関に絞れるので、事前に確認しましょう。

ものづくり補助金の相談先を選ぶときのポイント

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ものづくり補助金の相談先を選ぶときのポイントは上記の4つです。以下で各項目の詳細を解説します。

認定支援機関になっているか

ものづくり補助金では事業再構築補助金のように「認定支援機関による確認書」が必要になることはありません。しかし、認定支援機関(認定経営革新等支援機関)であれば「中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上にある者」と国に認められていることになります。

また、一部の補助金では認定支援機関に支援してもらうことが必須となっている場合もあります。そのため、補助金の申請支援の経験やノウハウが豊富な支援機関であることに期待できるでしょう。

ものづくり補助金の申請実績はあるか

ものづくり補助金は申請しても採択されなければ受け取れません。そのため、過去に支援をして採択された実績がある支援機関にサポートをしてもらうことが大切です。

また、ものづくり補助金は採択後もさまざまな手続きがあり、正しく手続きをしないと補助金を受け取れません。そのため、実績を見る際には「採択後のサポートをしたか」もあわせて確認すると良いでしょう。

サポートの範囲はどこまでか

サポートの範囲がどこまでなのかを確認しないと、あとから高額な追加料金を支払うことになるケースもありえます。そのため、事前にサポートの範囲を確認しておくことが大切です。

ものづくり補助金は、申請が採択されたあとも報告書や検査などの手続きがいくつもあり、すべて正しく対応しないと補助金が受け取れなかったり減額されたりします。そのため、採択後のサポートがとても重要です。ものづくり補助金の採択後のサポートを受けられる支援機関を選びましょう。

費用は適切か

あまりにも費用が安い支援機関に依頼をすると、採択されるまでしかサポートしてもらえなかったり、後から追加料金を請求されたりするおそれがあります。そのため、適切な費用でサポートをしている支援機関の中から選ぶことが大切です。

ただし、採択率や採択数の実績が豊富で信頼できる支援機関の場合は、多少費用が高くても検討してみても良いかもしれません。

ものづくり補助金の申請のポイント

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ものづくり補助金の申請のポイントは主に上記の3つです。以下で、各項目の詳細を解説します。

必要な書類を指定された書式で提出する

ものづくり補助金では、すべての事業者が提出する書類だけで10種類程度、特定の条件に該当する事業者のみ必要になる書類が5種類あります。この中から必要な書類をすべてそろえた上で、内容に不備なく提出しなければなりません。

公募要領を確認して、必要な書類をすべてそろえ、内容に間違いがないかチェックをしてから提出しましょう。

要件を把握して正しく内容に盛り込む

ものづくり補助金の補助事業の目的を理解し、要件や審査項目を正しく把握して事業計画書に盛り込むことがポイントです。

例え補助金の目的にそった事業内容であっても、そのことが事業計画書の内容で伝わらなければ、不採択になってしまいます。導入する設備が何のために必要なのか、導入するとどう改善されるのかを客観的にみても伝わるように提示しましょう。

できるだけ加点項目の条件を満たす

ものづくり補助金には、いくつかの加点項目があります。一例を挙げると、成長性加点、政策加点、災害等加点、賃上げ加点などが主な加点項目です。

ものづくり補助金の申請で採択率を上げるには、これらの加点項目の条件をできるだけ多く満たす必要があります。ただし、加点項目の条件を満たした上でエビデンスとなる書類を提出し、認められないと加点されないので、追加書類の提出を忘れないように注意しましょう。

【まとめ】ものづくり補助金の相談先について紹介しました

ものづくり補助金の主な相談先は、金融機関や中小企業診断士、税理士、商工会議所、民間のコンサルティング会社などです。ただし、サポートしてもらう支援機関によって採択率も変わってしまうので、実績やノウハウがある支援機関を選びましょう。

ものづくり補助金は申請が採択されてもその後の手続きを正しく完了させないと補助金を受け取れないことがあります。そのため、相談をする際は採択後のサポートがある支援機関を選ぶと良いでしょう。