ものづくり補助金の上限金額とは?対象経費や注意点などを徹底解説
ものづくり補助金を活用し、設備やシステムなどの導入を検討している企業は多いのではないでしょうか。ただ、ものづくり補助金の上限金額や補助率などの詳細がわからない方もいるでしょう。
本記事では、ものづくり補助金の概要や上限金額と補助率、対象となる経費、注意点などについて詳しく解説します。
ものづくり補助金とは
ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者などが制度変更の対応を目的に、サービス・試作品開発や生産プロセスの改善を行う設備投資をサポートする補助金です。大きく省力化(オーダーメイド)枠・製品・サービス高付加価値化枠・グローバル枠の3種類が存在し、要件などが異なります。
以下では、ものづくり補助金の概要について解説します。
対象となる事業者の要件
ものづくり補助金は、中小企業や個人事業主、特定非営利活動法人、社会福祉法人などが対象の補助金です。対象者の要件に関する詳細が定められており、具体的には以下の通りです。
- 資本金もしくは常勤の従業員数が一定数以下で、組合関連以外の会社または個人中小企業者
- 「中小企業等経営強化法」第2条第1項の特定組合に該当する中小企業者
- 常勤の従業員数が一定数以下の個人事業主
- 従業員数や資本金額、組合などの条件を満たす特定事業者の一部
- 活動内容や従業員数などの条件を満たす特定非営利活動法人
- 従業員数が300人以下で「社会福祉法」第32条の所管庁認可を受け設立されている社会福祉法人
上記の要件を満たしていても、17次公募省力化(オーダーメイド)枠に申請した事業者や公序良俗に反する事業など、補助金の対象外となるケースも存在。
詳細は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)1.1版」でご確認ください。
また、事業計画期間における以下3つの要件を含めた計画の作成が必要です。
- 年平均成長率1.5%以上増加させる
- 事業場内最低賃金を毎年、地域別最低賃金+30円以上の水準にする
- 事業者全体の付加価値額を年平均成長率3%以上増加させる
ちなみに、付加価値額とは営業利益と人件費、減価償却費を合計したもののことです。当然ですが、採択された場合は作成した計画を実施し毎年報告する義務があります。
参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)1.1版|ものづくり補助金総合サイト
18次公募のスケジュール
ものづくり補助金における18次公募の締め切りスケジュールは以下の通りです。
- 公募開始日:2024年1月31日(水)17:00
- 申請開始日:2024年3月11日(月)17:00
- 申請締切日:2024年3月27日(水)17:00
- 口頭審査期間:2024年4月24日(水)~2024年5月15日(水)
- 補助金交付候補者の採択発表:2024年6月下旬頃を予定
なお、事業実施場所が新潟県・富山県・石川県・福井県の場合は、地震の影響を鑑み申請締切日が2024年5月9日(木)17:00まで延長されます。それにともない口頭審査の実施も2024年5月20日(月)から2024年5月24日(金)に変更。ただし、申請する際には、被災証明書・罹災証明書などの書類添付が必須です。
参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)1.1版|ものづくり補助金総合サイト
ものづくり補助金の上限金額と補助率
ものづくり補助金の上限金額と補助率は、枠や従業員などに応じて異なります。以下では、ものづくり補助金に設けられている枠と類型について解説します。
省力化(オーダーメイド)枠
省力化(オーダーメイド)枠は、人手不足解消にむけた生産プロセス・サービス提供方法の効率化や高度化するための設備・システム投資などを支援する枠です。ロボットなどデジタル技術を活用した設備導入が対象になります。省力化(オーダーメイド)枠における上限金額と補助率は以下の通りです。
従業員規模 |
上限金額 |
補助率 |
5人以下 |
750万円(1,000万円) |
|
6~20人 |
1,500万円(2,000万円) |
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21~50人 |
3,000万円(4,000万円) |
|
51~99人 |
5,000万円(6,500万円) |
|
100人以上 |
8,000万円(1億円) |
※( )内の補助上限額は「大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例」を適用した場合
省力化(オーダーメイド)枠の申請には、基本要件に加え以下が求められます。
- 事業計画期間内に、補助事業で設備投資前と後の労働生産性が2倍以上となる事業計画を策定すること
- 事業計画期間内に投資回収可能な事業計画を策定すること
- 外部SIerを活用する場合、3~5年の事業計画期間内の保守やメンテナンス契約を締結し、SIerは必要な体制を整備すること
労働生産性は「付加価値額(算出が困難な場合は生産量)÷(労働人数×労働時間)」で算出。全てを自動化する場合は「(労働人数×労働時間)=0.1」となります。投資回収年数は「投資額÷(削減工数×人件費単価)」で算出します。
参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト
製品・サービス高付加価値化枠
製品・サービス高付加価値化枠のみ、通常類型と成長分野進出類型の2類型が存在します。
通常類型は、革新的な製品やサービス開発に必要な設備・システム投資を支援する枠です。
製品・サービスの開発を行わず、ただ単に設備・システムを導入する場合は対象になりません。
成長分野進出類型は、今後成長が見込まれる分野のDXやGXなどに資する革新的な製品・サービス開発に必要な設備やシステム開発を支援する枠です。ちなみに、GXとは温室効果ガスを発生させる化石燃料から太陽光発電などのクリーンエネルギー中心へと転換させ、経済社会システム全体を変える取り組みのこと。通常枠同様、ただ単に設備・システムを導入する場合は対象になりません。
製品・サービス高付加価値化枠における上限金額と補助率は以下の通りです。
|
従業員数 |
上限金額 |
補助率 |
通常類型 |
5人以下 |
750万円(850万円) |
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6~20人 |
1,000万円(1,250万円) |
||
21人以上 |
1,250万円(2,250万円) |
||
成長分野進出類型 |
5人以下 |
1,000万円(1,100万円) |
|
6~20人 |
1,500万円(1,750万円) |
||
21人以上 |
2,500万円(3,500万円) |
※( )内の補助上限額は「大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例」を適用した場合
また、製品・サービス高付加価値化枠の申請には、基本要件に加え類型ごとの以下が求められます。
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要件 |
通常類型 |
3~5年の事業計画期間内に、新製品やサービスが 企業全体の売上高10%以上となる事業計画を策定すること |
成長分野進出類型 |
①に加え、②もしくは③を満たす
②【DX】DXに資する革新的な製品やサービスの開発であること ③【GX】グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に |
DXに資する革新的な製品・サービスの開発とはAIやIoT、センサー、デジタル技術を活用した遠隔操作・自動制御などのことです。
参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト
グローバル枠
グローバル枠は、海外向けの新商品やサービスの開発改良、ブランディング、新規販路開拓などを目的とする事業が対象です。以下の条件を満たしていなければ申請できません。
- 市場調査や現地規制調査、取引先の信用調査など、海外事業に関する実現可能性調査を実施していること
- 社内に海外事業の専門人材がいるか、海外事業に関する外部専門家と連携すること
グローバル枠における上限金額と補助率は以下の通りです。
従業員規模 |
上限金額 |
補助率 |
5人以下 |
3,000万円(3,100万円) |
|
6~20人 |
3,000万円(3,250万円) |
|
21人以上 |
3,000万円(4,000万円) |
※( )内の補助上限額は「大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例」を適用した場合
以下のいずれかに該当する海外事業を行い、国内の生産性を高める施策に必要な設備やシステム投資に活用できます。
- 海外への直接投資
- 海外市場の開拓(輸出)
- インバウンドへの対応
- 海外企業との共同事業
基本要件に加えグローバル枠申請に必要な要件は、上記のうちどの事業を行うかで異なります。詳しくは「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版」のP20・21をご確認ください。
参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト
2024年ものづくり補助金における2つの特例
以下では、2024年ものづくり補助金における2つの特例について解説します。
新型コロナ回復加速化特例
新型コロナ回復加速化特例は、コロナ禍からの回復と最低賃金の引き上げの双方を目指す中小企業などをサポートするものです。製品・サービス高付加価値化枠の通常類型で活用可能。通常、中小企業の補助率は1/2ですが、活用すれば2/3に引き上げられます。
ただし、新型コロナ回復加速化特例の特例には、基本要件と製品・サービス高付加価値化枠の通常類型における要件に加え、以下が求められます。
- 常勤の従業員がいること
- 2022年10月から2023年8月までの間、3ヵ月以上地域別最低賃金+50円以内の従業員が10%以上いること
- 補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点で、給与支給総額が1.5%以上の増加目標を達成していること
- 補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点で、事業場内最低賃金が地域別最低賃金+50円以上の水準を達成していること
参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト
大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例
大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例は、すべての枠で利用でき以下の条件を満たす事業者が利用可能です。
- 基本要件1.5%以上増加に加え、給与支給総額をさらに年平均成長率4.5%以上(計6%以上)増加させること
- 事業計画期間で事業場内最低賃金を毎年、地域別最低賃金+50円以上かつ年額+50円以上増額すること
- 応募時に、上記を達成するための具体的かつ詳細な事業計画を提出すること
なお、給与支給総額には全従業員(非常勤を含む)と役員に支払った給料や賃金、賞与、役員報酬などが含まれます。福利厚生費や法定福利費、退職金は対象とならないため、ご注意ください。
大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例を適用した場合の、補助上限額の引上げ額と補助率は以下の通りです。
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従業員数 |
補助上限額の引上げ金額 |
補助率 |
省力化(オーダーメイド)枠 |
5人以下 |
250万円 |
※補助金額1,500万円までは1/2もしくは2/3 |
6~20人 |
500万円 |
||
21~50人 |
1,000万円 |
||
51~99人 |
1,500万円 |
||
100人以上 |
2,000万円 |
||
製品・サービス高付加価値化枠 |
5人以下 |
各申請枠・類型の上限から |
各申請枠の補助率による |
6~20人 |
各申請枠・類型の上限から |
||
21人以上 |
各申請枠・類型の上限から |
万が一、追加要件が未達の場合は、補助金交付金額から各申請枠における従業員規模ごとの補助上限額との差額分を返還しなければなりません。また、各申請枠の補助金額の上限額に達していない場合や再生事業者、従業員がいない事業者は、特例の活用ができなくなります。
参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト
ものづくり補助金で対象となる経費
ものづくり補助金で対象となる経費は以下の通りです。
- 機械装置、システム構築費
- 技術導入費
- 専門家経費
- 運搬費
- クラウドサービス利用費
- 原材料費
- 外注費
- 知的財産権等関連経費
グローバル枠の「海外市場開拓(輸出)に関する事業」の場合は、上記に加え以下も対象となります。
- 海外旅費
- 通訳、翻訳費
- 広告宣伝、販売促進費
ただし、明確に申請した事業の経費とわかるもので、かつ必要性と金額の妥当性が証拠資料で確認できる必要があります。また、経費ごとに上限額といった条件が存在します。例えば、機械装置・システム構築費は単価50万円(税抜き)以上の設備投資が必須で、技術導入費の上限額は補助対象経費総額(税抜き)の1/3です。
さらに、対象経費はものづくり補助金交付決定を受けた日付以降に発注し、補助事業実施期間内に支払いを完了させたもののみです。
参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)1.1版|ものづくり補助金総合サイト
ものづくり補助金に関する注意点
以下では、ものづくり補助金に関する注意点について解説します。
補助率を間違えない
補助率を間違えると採択されないため注意しましょう。補助率は中小企業であれば1/2、小規模・再生事業者の場合は2/3などと定められています。自社が中小企業に該当するにも関わらず、補助率2/3の事業計画を出せば不採択となります。
補助率だけでなく、事業者情報や事業計画名の記載、提出書類の添付漏れなど、書類・入力内容に不備がないかご確認ください。
労働者数の変更にともない補助率も変わる
小規模企業者・小規模事業者の補助率2/3で申請しても、採択後から交付までの間に従業員数が増えれば、補助率が1/3~1/2に変更されます。小規模企業者・小規模事業者の定義は、業種ごとに常勤従業員数が決められており、以下の通りです。
|
常勤従業員数 |
商業・サービス業 |
5人以下の会社及び個人事業主 |
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 |
20人以下の会社及び個人事業主 |
製造業、その他 |
20人以下の会社及び個人事業主 |
ちなみに、常勤従業員数には日雇いの方や2ヵ月以内の期間を定めて使用される方、季節的業務に4ヵ月以内の期間を定めて使用される方、試用期間中の方は含まれません。
ものづくり補助金の申請方法
以下では、ものづくり補助金の申請方法について解説します。
「gBizIDプライム」の準備
gBizIDプライムとは、ものづくり補助金など補助金の申請に必要なデジタルアカウントのことです。ものづくり補助金の申請は電子化されており、gBizIDプライムがなければ行えません。
アカウントの取得には、書類郵送もしくはオンラインの申請が必要です。各申請方法で手続きに必要なものは以下の通りです。
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手続きに必要なもの |
書類郵送 |
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オンライン |
|
参照:gBizIDで行政サービスへのログインをかんたんに|gBizID
2週間程度の審査が行われた後に発行されるため、早めに準備しましょう。
申請に必要な書類
ものづくり補助金の申請には、必須の書類と該当者のみ提出するものの2種類が存在します。必須の書類は以下の通りです。
- A410ページ程度の事業計画書
- 補助経費に関する誓約書
- 賃金引上げ計画の誓約書
- 直近2期分の決算書など
- 従業員数の確認資料
また、該当した場合提出が必要な書類と該当者の条件は以下の通りです。
必要な書類 |
該当者の条件 |
労働者名簿 |
従業員数が応募申請時に21名以上で、 従業員数の確認資料が20名以下の場合 |
「再生事業者」であることを証明する書類 |
再生事業者 |
大幅な賃上げ計画書 |
大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例の申請事業者 |
金融機関による確認書 |
金融機関より資金調達を行う事業者 |
海外事業の準備状況を示す書類 |
グローバル枠を申請する事業者 |
最低賃金要件に関する確認書 |
新型コロナ加速化特例に申請する事 業者 |
その他加点に必要な資料(任意) |
加点を受ける場合で、かつ添付書類が必要な場合 |
なお、ものづくり補助金の申請書類については、以下の記事で詳細に解説しています。
関連記事:ものづくり補助金の申請書類は?申請の流れや記載時のポイントも解説
ものづくり補助金の申請方法は、電子申請システム「jGrants」により以下の手順で実施します。
- 「補助金を探す」からものづくり補助金を選択
- gBizIDでログイン後
- 申請するを選択
- 申請フォームへ入力、必要書類を添付
添付する書類はファイル名が定められているため、注意しましょう。また、以下の場合も事務局が審査できないためご注意ください。
- 添付資料が所定の場所に登録されていない
- ファイルの作成方法などに不備がある
- パスワードの設定などが設定されており、内容の確認ができない
ものづくり補助金の採択率
直近5回のものづくり補助金における採択結果は以下の通りです。
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申請者数 |
採択者数 |
|
12次 |
一般型 |
3,200件 |
1,885件 |
グローバル展開型 |
56件 |
22件 |
|
13次 |
一般型 |
3,261件 |
1,903件 |
グローバル展開型 |
61件 |
24件 |
|
14次 |
4,865件 |
2,470件 |
|
15次 |
5,694件 |
2,861件 |
|
16次 |
5,608件 |
2,738件 |
採択者数÷申請者数で算出した直近3期の採択率は以下の通り。
- 14次:50.8%
- 15次:50.2%
- 16次:48.8%
直近3期の採択率は50%程度で、ものづくり補助金は申請すれば確実に採択されるわけではありません。申請に必要な事業計画などの資料における入念な準備が必要です。
ものづくり補助金で採択されるためのポイント
以下では、ものづくり補助金で採択されるためのポイントについて解説します。
事業計画書に必要項目を盛り込む
ものづくり補助金の申請に必要な事業計画書には、以下の条件を達成することを盛り込まなければなりません。
- 年平均成長率1.5%以上増加させる
- 事業場内最低賃金を毎年、地域別最低賃金+30円以上の水準にする
- 事業者全体の付加価値額を年平均成長率3%以上増加させる
付加価値とは、営業利益と人件費、減価償却費の合計にて算出される金額のことです。上記の要件をどのように達成するのか、客観的な根拠も含め記載します。
また、ものづくり補助金の枠や類型、特例ごとに追加要件が設定されています。追加要件も含め、準備しましょう。
審査項目の要件把握
ものづくり補助金で採択されるためには、審査項目の要件を把握し、それに応じた資料の提出が効果的です。審査項目の要件は以下の通りです。
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審査項目の要件 |
技術面 |
|
事業化面 |
|
政策面 |
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大幅賃上げ ※大幅賃上げに係る補助上限額引上の |
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参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト
上記を意識し、事業計画など必要書類を作成しましょう。
加点・減点項目の把握
加点・減点項目も把握し対策すれば、採択される可能性が高まります。加点項目は以下の4つがあります。
- 成長性加点:有効な期間の経営革新計画の承認を取得した事業者
- 政策加点:創業・第二創業後間もない事業者やパートナーシップ構築宣言を行っている事業者など
- 災害等加点:有効な期間における事業継続力強化計画の認定を取得した事業者
- 賃上げ加点等:給与支給総額の増加、事業場内最低賃金の水準、 被用者保険の適用拡大の対象
自社が上記に該当する場合は、証拠の資料を提出しましょう。なお、採択率を高めるための事業計画書の作成方法は、以下の記事で解説していますのでご参照ください。
関連記事:ものづくり補助金の事業計画書の書き方|項目・記載ポイントを紹介
過去3年以内に、ものづくり補助金の採択を受けていれば減点対象で、過去3年以内に2回以上の採択がある場合は、申請対象外です。
参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト
口頭審査への対策
17次から補助申請額が一定規模以上の申請を行う事業者に対して、オンラインの口頭審査が導入されました。口頭審査の概要は以下の通りです。
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詳細 |
審査内容 |
事業計画に記載した事業の適格性や革新性、優位性、実現可能性 |
審査方法 |
Zoomなどを活用したオンライン |
時間 |
15分程度 ※ただし、接続テストを実施するため、開始5分前から入室する必要あり |
準備物 |
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参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)1.1版|ものづくり補助金総合サイト
審査では、申請の意思決定における背景や事業実施に向け事前に行ったマーケティング調査、計画書に記載されていない内容も質問されるケースがあります。申請事業者1名のみで審査を受けなければなりません。コンサルタントなど、外部専門家のサポートを受け事業計画を作成した場合は、全体を理解し質問に対応する準備をしましょう。
イヤホンやヘッドセットの利用は認められません。また、公共スペースは避け、カメラに申請事業者1名以外が映り込んだり、マイクに他人の声が入らない場所で審査を受けましょう。
【まとめ】ものづくり補助金の上限金額について紹介しました
ものづくり補助金の上限金額や補助率は、申請する枠や類型、会社の状況などにより異なります。新型コロナ回復加速化特例と大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例を利用すれば、上限金額と補助率が高まり、最高は省力化(オーダーメイド)枠の1億円です。
ただし、枠・類型ごとに満たさなければならない要件が存在し、申請すれば確実に採択されるわけではありません。
提出資料や入力項目に不備がないことはもちろん、審査や加点項目を把握し適切な準備が必要です。また、申請額が大きくなれば口頭審査も実施されるため、あわせて対策が求められます。自社が要件を満たせるか、加点項目に該当するものはないかを確認し、ものづくり補助金の採択率を高めましょう。