ものづくり補助金の特例とは?概要や条件、注意点などを徹底解説

特例

ものづくり補助金の特例を活用し、より多くの補助金を得たい方もいるのではないでしょうか。ただ、特例の適用には満たさなければならない要件が存在します。

本記事では、ものづくり補助金の概要や特例の条件、注意点、採択率を高めるポイントについて詳しく解説します。

目次
  1. 1. ものづくり補助金とは
    1. 1-1. 2024年ものづくり補助金に設けられている枠と類型
    2. 1-2. スケジュールと補助額・補助率
    3. 1-3. 申請対象者と基本要件
  2. 2. 2024年ものづくり補助金における2つの特例
    1. 2-1. 新型コロナ回復加速化特例
    2. 2-2. 大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例
  3. 3. ものづくり補助金の申請方法
    1. 3-1. 「gBizIDプライムアカウント」の準備
    2. 3-2. 申請に必要な書類
  4. 4. ものづくり補助金で採択されるためのポイント
    1. 4-1. 事業計画書に盛り込むべき内容
    2. 4-2. 審査項目の要件把握
    3. 4-3. 加点・減点項目の把握
    4. 4-4. 口頭審査への対策
  5. 5. 【まとめ】ものづくり補助金の特例について紹介しました

ものづくり補助金とは

ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者などが制度変更の対応を目的に、サービス・試作品開発や生産プロセスの改善を行う設備投資をサポートする補助金です。働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス制度の導入などの制度変更への対応が求められています。正式名称は、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金です

以下では、ものづくり補助金の概要について解説します。

2024年ものづくり補助金に設けられている枠と類型

2024年のものづくり補助金には、3つの枠と2つの類型が用意されており、要件が異なります。自社の利用用途に応じて申請する補助金を選ばなければなりません。

以下では、ものづくり補助金に設けられている枠と類型について解説します。

省力化(オーダーメイド)枠

省力化(オーダーメイド)枠は、人手不足解消にむけた生産プロセス・サービス提供方法の効率化や高度化するための設備・システム投資などを支援する枠です。ロボットなどデジタル技術を活用した設備導入が対象になります。補助対象となる具体的項目は以下の通りです。

  • 機械装置・システム構築費
  • 運搬費
  • 技術導入費
  • 知的財産権等の関連経費
  • 外注費・専門家経費
  • クラウドサービス利用費
  • 原材料費

申請には基本要件に加え以下が求められます。

  • 3~5年の事業計画期間内に、補助事業で設備投資前と後の労働生産性が2倍以上となる事業計画を策定すること
  • 3~5年の事業計画期間内に投資回収可能な事業計画を策定すること
  • 外部SIerを活用する場合、3~5年の事業計画期間内の保守やメンテナンス契約を締結し、SIerは必要な体制を整備すること

労働生産性は「付加価値額(算出が困難な場合は生産量)÷(労働人数×労働時間)」で算出。全てを自動化する場合は「(労働人数×労働時間)=0.1」となります。投資回収年数は「投資額÷(削減工数×人件費単価)」で算出します。

参考:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト

製品・サービス高付加価値化枠(通常類型・成長分野進出類型)

製品・サービス高付加価値化枠のみ、通常類型と成長分野進出類型の2類型が存在します。

通常類型は、革新的な製品やサービス開発に必要な設備・システム投資を支援する枠です
製品・サービスの開発を行わず、ただ単に設備・システムを導入する場合は対象になりません。申請には基本要件に加え以下が求められます。

  • 3~5年の事業計画期間内に、新製品やサービスが企業全体の売上高10%以上となる事業計画を策定すること

成長分野進出類型は、今後成長が見込まれる分野のDXやGXなどに資する革新的な製品・サービス開発に必要な設備やシステム開発を支援する枠です。ちなみに、GXとは温室効果ガスを発生させる化石燃料から太陽光発電などのクリーンエネルギー中心へと転換させ、経済社会システム全体を変える取り組みのこと。通常枠同様、ただ単に設備・システムを導入する場合は対象になりません。

申請には基本要件に加え、以下の1と2もしくは3が求められます。

  1. 3~5年の事業計画期間内に、新製品やサービスが企業全体の売上高10%以上となる事業計画を策定すること
  2. DX】DXに資する革新的な製品やサービスの開発であること
  3. 【GX】グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する革新的な製品やサービスの開発であること

DXに資する革新的な製品・サービスの開発とは、AIやIoT、センサー、デジタル技術などを活用した遠隔操作・自動制御などを指します。

出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト

グローバル枠

グローバル枠は、以下のいずれかに該当する海外事業を行い、国内の生産性を高める施策に必要な設備やシステム投資を支援する枠です。

  • 海外への直接投資
  • 海外市場の開拓(輸出)
  • インバウンドへの対応
  • 海外企業との共同事業

グローバル枠では、新商品やサービスの開発改良、ブランディング、新規販路開拓などを目的とする事業が対象です。事前のマーケティング調査をもとにした、開発改良やブランディングなどの実施が求められます。

申請には基本要件に加え以下が必要です。

 

要件

海外への直接投資

  • 国内にある本社を補助事業者で、以下のいずれかを満たすこと
  • ・補助対象経費の1/2以上が海外支店の補助対象経費となる
  • ・海外子会社の事業活動に対する外注費に利用される
  • ・貸与する機械装置やシステム構築費に利用される
  • ・国内事業所においても、海外事業と一体的な機械装置など(税抜き単価50万円以上)を取得すること
  • ・応募申請時に、海外子会社などの事業概要や財務諸表、株主構成がわかる資料を提出すること
  • ・実績報告時に、海外子会社などとの契約書とその事業完了報告書を追加提出すること

海外市場の開拓

  • 国内に補助事業実施場所があり、製品などの最終販売先における1/2以上が海外顧客。
    また、計画期間中の補助事業における売上累計額が補助額を上回る事業計画を有すること
  •  
  • 応募申請時に、事前のマーケティング調査にもとづく想定顧客が具体的な、
  • 海外市場調査報告書を提出すること
  •  
  • 実績報告時に、想定顧客による試作品などの性能評価報告書を提出すること

インバウンドへの対応

  • 国内に補助事業実施場所があり、製品やサービスにおける販売先の1/2以上が訪日外国人。
  • また、計画期間中の補助事業における売上累計額が補助額を上回る事業計画を有すること
  •  
  • 応募申請時に、想定顧客が具体的に分かるインバウンド市場調査報告書を提出すること
  • 実績報告時に、プロトタイプの仮説検証報告書を提出すること

海外企業との共同事業

  • 国内に補助事業実施場所と外国法人と行う共同研究や共同事業開発に必要な設備投資などがある。
  • また、成果物における権利の全部もりくは一部が補助事業者に帰属すること
  •  
  • 応募申請時に、共同研究契約書または業務提携契約書(検討中の案を含む)を提出すること
  • 実績報告時に契約の進捗が分かる実績成果報告書を提出すること

出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト

スケジュールと補助額・補助率

ものづくり補助金における18次公募の締め切りスケジュールは以下の通りです。

  • 公募開始日:2024年1月31日(水)17:00
  • 申請開始日:2024年3月11日(月)17:00
  • 申請締切日:2024年3月27日(水)17:00

ただし、事業実施場所が新潟県・富山県・石川県・福井県の計画は、申請締切日が2024年5月9日(木)17:00まで延長されます。申請する際には、被災証明書・罹災証明書などの書類添付が必須です。

補助上限額と補助率は、枠と類型や規模などにより異なります。具体的な補助上限額と補助率は以下の通りです。

 

補助上限額

補助率

省力化(オーダーメイド)枠

750万円~8,000万円

  • 中小企業:1/2
  • 小規模・再生:2/3


※補助金額1,500万円までは
1/2もしくは2/3
1,500万円を超える部分は1/3

製品・サービス高付加価値化枠
(通常類型)

750万円~1,250万円

  • 中小企業:1/2
  • 小規模・再生:2/3
  • 新型コロナ回復加速化特例2/3

製品・サービス高付加価値化枠
(成長分野進出類型)

1,000万円~2,500万円

2/3

グローバル枠

3,000万円

  • 中小企業:1/2
  • 小規模:2/3

出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト

申請対象者と基本要件

ものづくり補助金は誰でも申請できるわけではありません。申請対象者は以下の通りです。

  • 資本金もしくは常勤の従業員数が一定数以下で、組合関連以外の会社または個人中小企業者
  • 「中小企業等経営強化法」第2条第1項の特定組合に該当する中小企業者
  • 常勤の従業員数が一定数以下の個人事業主
  • 従業員数や資本金額、組合などの条件を満たす特定事業者の一部
  • 活動内容や従業員数などの条件を満たす特定非営利活動法人
  • 従業員数が300人以下で「社会福祉法」第32条の所管庁認可を受け設立されている社会福祉法人

ただし、上記に該当しても事業の課題解決や試作品の製造・研究を他者へ外注・委託する事業者などは対象外です。また、どの枠を申請する場合であっても、以下の要件を満たさなければなりません。

  • 付加価値額が年平均成長率3%以上増加にする
  • 給与支給総額が年平均成長率1.5%以上増加する
  • 事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上にする

要件を満たす3~5年の事業計画の策定・実施と毎年の報告が求められます。万が一、基本要件などが守られない場合、補助金の返還義務があるため注意しましょう。

出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)1.1版|ものづくり補助金総合サイト

2024年ものづくり補助金における2つの特例

ものづくり補助金の特例とは?概要や条件、注意点などを徹底解説_2

以下では、2024年ものづくり補助金における2つの特例について解説します。

新型コロナ回復加速化特例

新型コロナ回復加速化特例は、コロナ禍からの回復と最低賃金の引き上げの双方を目指す中小企業などをサポートする特例です。17次締切分から新たに追加されました。以下の要件を満たせば、製品・サービス高付加価値化枠の通常類型で利用可能です。

  • 常勤の従業員がいること
  • 2022年10月から2023年8月までの間、3ヵ月以上地域別最低賃金+50円以内の従業員が10%以上いること
  • 補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点で、給与支給総額が1.5%以上の増加目標を達成していること
  • 補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点で、事業場内最低賃金が地域別最低賃金+50円以上の水準を達成していること

上記を満たせば、補助率が1/2から2/3に引き上げられます。

出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト

大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例

大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例は、以下の条件を満たす大幅な賃上げを行う事業者に適用される特例です。

  • 基本要件1.5%以上増加に加え、給与支給総額をさらに年平均成長率4.5%以上(計6%以上)増加させること
  • 事業計画期間で事業場内最低賃金を毎年、地域別最低賃金+50円以上かつ年額+50円以上増額すること
  • 応募時に、上記を達成するための具体的かつ詳細な事業計画を提出すること

なお、新型コロナ回復加速化特例を利用する場合には適用されません。引上額は以下の通りです。

 

従業員数

最大引上額

省力化(オーダーメイド)枠

5人以下

250万円

6~20人

500万円

21~50人

1,000万円

51~99人

1,500万円

100人以上

2,000万円

製品・サービス高付加価値化枠
グローバル枠

5人以下

100万円

6~20人

250万円

21人以上

1,000万円

出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト

賃上げを実施する際のポイント

賃上げは基本給のみが対象ではなく、あわせて残業代や深夜割増、賞与なども増加します。

また、労働契約法などの要件により基本給を下げるのは、他の手当などと比べ簡単ではないため、あまりおすすめできません。基本給以外にも、以下が賃上げの対象になります。

  • 賞与(ボーナス)
  • 残業や深夜、休日出勤手当
  • 職務や技能、役職手当
  • 地域や家族、住宅手当 など

また、役員報酬も対象になり、全従業員の賃上げを行う必要はありません。事業場内最低賃金の条件を満たしつつ、誰にどのような支給方法で給与支給総額における成長率増加の要件を満たすか検討すると良いでしょう。

賃上げを達成できなかった場合のペナルティ

仮に、以下の要件を満たせなかった場合、特例で引き上げられた額の返金が求められます。

  • 給与支給総額における年平均成長率6%以上の増加
  • 事業場内最低賃金の毎年、地域別最低賃金+50円以上かつ年額+50円以上の増額

また、返金しないために虚偽申告をすれば、補助金の交付決定取消や返還が求められます。不正受給者となり不正内容が公表されるため、注意しましょう。

ものづくり補助金の申請方法

ものづくり補助金の特例とは?概要や条件、注意点などを徹底解説_3

以下では、ものづくり補助金の申請方法について解説します。

「gBizIDプライムアカウント」の準備

gBizIDプライムアカウントとは、ものづくり補助金など補助金の申請に必要なデジタルアカウントのことです。ものづくり補助金の申請は電子化されており、 gBizIDプライムアカウントがなければ行えません。

アカウントの取得には、書類郵送もしくはオンラインの申請が必要です。各申請方法で手続きに必要なものは以下の通りです。

 

手続きに必要なもの

書類郵送

  • 個人事業主の場合は印鑑登録証明書
  • 法人の場合は印鑑証明書
  • 登録印
  • パソコンなどの申請用端末
  • メールアドレス
  • SMS受信用の携帯電話

オンライン

  • マイナンバーカード
  • パソコンなどの申請用端末
  • メールアドレス
  • カード読み取りとSMS受信用のスマートフォンgBizIDアプリ

出典:gBizIDで行政サービスへのログインをかんたんに|gBizID

2週間程度の審査が行われた後に発行されるため、早めに準備しましょう。

申請に必要な書類

ものづくり補助金の申請には以下5種類の書類が必要です。

  • A410ページ程度の事業計画書
  • 補助経費に関する誓約書
  • 賃金引上げ計画の誓約書
  • 直近2期分の決算書など
  • 従業員数の確認資料

また、申請する枠などに応じて以下が必要になるケースがあります。

  • 労働者名簿
  • 「再生事業者」であることを証明する書類
  • 大幅な賃上げ計画書
  • 金融機関による確認書
  • 海外事業の準備状況を示す書類
  • 最低賃金要件に関する確認書
  • その他加点に必要な資料(任意)

なお、ものづくり補助金の申請書類については、以下の記事で詳細に解説しています。

関連記事:ものづくり補助金の申請書類は?申請の流れや記載時のポイントも解説

ものづくり補助金の申請方法は、電子申請システム「jGrants」により以下の手順で実施します。

  1. 「補助金を探す」からものづくり補助金を選択
  2. gBizIDでログイン後
  3. 申請するを選択
  4. 申請フォームへ入力、必要書類を添付

出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト

ものづくり補助金で採択されるためのポイント

ものづくり補助金の特例とは?概要や条件、注意点などを徹底解説_1

直近5回のものづくり補助金における採択結果は以下の通りです。

 

申請者数

採択者数

12次

一般型

3,200件

1,885件

グローバル展開型

56件

22件

13次

一般型

3,261件

1,903件

グローバル展開型

61件

24件

14次

4,865件

2,470件

15次

5,694件

2,861件

16次

5,608件

2,738件

出典:採択結果|ものづくり補助金総合サイト

ものづくり補助金は申請すれば、確実に採択されるわけではありません。以下では、ものづくり補助金で採択されるためのポイントについて解説します。

事業計画書に盛り込むべき内容

ものづくり補助金の申請に必要な事業計画書には、以下の条件を達成することを盛り込まなければなりません。

  • 付加価値額が年平均成長率3%以上増加にする
  • 給与支給総額が年平均成長率1.5%以上増加する
  • 事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上にする

付加価値とは、営業利益と人件費、減価償却費の合計にて算出される金額のことです。
上記の要件をどのように達成するのか、客観的な根拠も含め記載します。

また、ものづくり補助金の枠や特例ごとに追加要件が設定されています。追加要件も含め、準備しましょう。

審査項目の要件把握

ものづくり補助金で採択されるためには、審査項目の要件を把握し、それに応じた資料の提出が効果的です。審査項目の要件は以下の通りです。

 

審査項目の要件

技術面

  • 取組内容の革新性
  • 課題や目標の明確さ
  • 課題の解決方法の優位性
  • 技術的能力
  • 開発内容の妥当性
  • 労働生産性の向上

事業化面

  • 事業実施体制
  • 市場ニーズの有無
  • 事業化までのスケジュールの妥当性
  • 補助事業としての費用対効果

政策面

  • 地域経済への波及効果
  • ニッチトップとなる潜在性
  • 事業連係性
  • ノベーション性
  • 事業環境の変化に対応する投資内容

大幅賃上げ

※大幅賃上げに係る補助上限額引上の
 特例の申し込み事業者のみ対象

  • 賃上げ計画の内容およびその根拠
  • 継続性と企業の成長の見込み

出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト

上記を意識し、事業計画など必要書類を作成しましょう。

加点・減点項目の把握

加点・減点項目も把握し対策すれば、採択される可能性が高まります。加点項目は以下の4つがあります。

  • 成長性加点:有効な期間の経営革新計画の承認を取得した事業者
  • 政策加点:創業・第二創業後間もない事業者やパートナーシップ構築宣言を行っている事業者など
  • 災害等加点:有効な期間における事業継続力強化計画の認定を取得した事業者
  • 賃上げ加点等:給与支給総額の増加、事業場内最低賃金の水準、 被用者保険の適用拡大の対象

自社が上記に該当する場合は、証拠の資料を提出しましょう。なお、採択率を高めるための事業計画書の作成方法は、以下の記事で解説していますのでご参照ください。

関連記事:ものづくり補助金の事業計画書の書き方|項目・記載ポイントを紹介

過去3年以内に、ものづくり補助金の採択を受けていれば減点対象で、過去3年以内に2回以上の採択がある場合は、申請対象外です。

出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 18次公募要領 概要版|ものづくり補助金総合サイト

口頭審査への対策

17次から補助申請額が一定規模以上の申請を行う事業者に対して、オンラインの口頭審査が導入されました。事業計画に記載した事業の適格性や革新性、優位性、実現可能性を問われます。

時間は15分程度ですが、申請事業者1名のみで審査を受けなければなりません。コンサルタントなど、外部専門家のサポートを受け事業計画を作成した場合は、全体を理解し質問に対応する準備をしましょう。

当日は本人確認があるため顔写真付き身分証明書が必要です。また、イヤホンやヘッドセットの利用は認められません。

【まとめ】ものづくり補助金の特例について紹介しました

ものづくり補助金の特例には「新型コロナ回復加速化特例」と「大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例」の2つがあります。特例で採択されれば補助上限額や補助率は高まりますが、それぞれの要件を満たさなければなりません。

また、補助金は申請すれば確実に採択されるわけではありません。審査や加点項目を把握し、適切な資料の準備が必要です。自社が要件を満たせるか、加点項目に該当するものはないかを確認し、ものづくり補助金の採択率を高めましょう。