商品開発に利用できる補助金|実際の活用事例も紹介

商品開発に利用できる補助金|実際の活用事例も紹介

新商品の開発を検討しており、費用負担を軽減するために補助金を利用したい方も多いのではないでしょうか。

本記事では、商品開発に利用できる補助金や実際の活用事例を紹介します。ぜひ補助金選びにお役立てください。

目次
  1. 1. 商品開発に利用できる補助金一覧
    1. 1-1. ものづくり補助金
    2. 1-2. 小規模事業者持続化補助金
    3. 1-3. 地方自治体の補助金
  2. 2. 商品開発に補助金を活用した事例
    1. 2-1. 新商品の開発と販路開拓を行うために「持続化補助金」を活用
    2. 2-2. 地元の特産品を活かした菓子づくりのために「ものづくり補助金」を活用
  3. 3. 【まとめ】商品開発の補助金を紹介しました

商品開発に利用できる補助金一覧

まず商品開発に利用できる補助金を見ていきましょう。

ものづくり補助金

ものづくり補助金は、生産性を向上させるために、革新的な製品・サービスの開発や生産プロセスの改善に取り組む事業者を支援する制度です。商品開発やサービスなどの開発をする際の設備投資を支援してもらえます。

対象者

ものづくり補助金の対象事業者は、以下のとおりです。

【小規模事業者】

業種

従業員数

商業・サービス業

5人以下

サービス業(宿泊業・娯楽業)

20人以下

製造業・その他

20人以下

【中小企業】

業種

資本金または従業員数

製造業

資本3億円以下または従業員300人以下

卸売業

資本1億円以下または従業員100人以下

サービス業

資本5,000万円以下または従業員100人以下

小売業

資本5,000万円以下または従業員50人以下

ソフトウェア業

資本3億円以下または従業員300人以下

旅館業

資本5,000万円以下または従業員200人以下

その他の業種

資本3億円以下または従業員300人以下

補助金額・補助率

ものづくり補助金の申請枠ごとの補助金額と補助率は以下になります。

申請枠

補助金額

補助率

省力化(オーダーメイド)枠

100万円~8,000万円

中小企業

補助金額が1,500万円まで:経費の1/2

補助金額が1,500万円を超える部分:1/3

 

小規模企業者・小規模事業者

補助金額が1,500万円まで:経費の2/3

補助金額が1,500万円を超える部分:1/3

通常枠

100万~1,250万円

1/2

※小規模事業者または再生事業者:2/3

回復型賃上げ・雇用拡大枠

100万~1,250万円

 

 

2/3

デジタル枠

100万~1,250万円

2/3

グリーン枠

100万~4,000万円

2/3

グローバル市場開拓枠

100万~3,000万円

1/2

※小規模事業者または再生事業者:2/3

対象経費

ものづくり補助金の対象経費は以下になります。

  • 機械装置・システム構築費
  • 運搬費
  • 技術導入費
  • 外注費
  • 専門家経費
  • クラウドサービス利用費
  • 原材料費
  • 外注費
  • 知的財産権等関連経費
  • 海外旅費(グローバル市場開拓枠のみ)
  • 通訳・翻訳費(グローバル市場開拓枠のうち海外市場開拓のみ)
  • 広告宣伝・販売促進費(グローバル市場開拓枠のうち海外市場開拓のみ)

ものづくり補助金は生産性向上のための設備投資を支援しています。補助金を申請する際は、単価50万円(税抜き)以上の機械装置等を導入しなければなりません。

申請方法

ものづくり補助金は、電子申請で行います。申請にはgBizIDプライムのアカウントが必要になるので、未登録の方は登録をしてください。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、自社の経営を見直して持続的な経営をするために、販路開拓や業務効率化などに取り組む事業者を支援する制度です。地域雇用や産業を支える小規模事業者の生産性向上・持続的発展を図ることを目的にしています。申請要件である販路開拓には、新市場への参入に向けた売り方の工夫、新顧客に向けた商品開発などが含まれます。

対象者

小規模事業者持続化補助金の対象者は、以下の要件を満たす事業者です。

業種

従業員数

商業・サービス業

5人以下

サービス業(宿泊業・娯楽業)

20人以下

製造業・その他

20人以下

補助金額・補助率

小規模事業者持続化補助金の補助金額と補助率は、以下のとおりです。

申請枠

補助上限額

補助率

通常枠

50万円

経費の2/3

賃金引上げ枠

200万円

2/3(赤字事業者は3/4)

卒業枠

200万円

2/3

後継者支援枠

200万円

2/3

創業枠

200万円

2/3

対象経費

小規模事業者持続化補助金の対象経費は以下のとおりです。

  • 機械装置等費
  • 広報費
  • Webサイト関連費
  • 展示会等出展費
  • 旅費
  • 新商品開発費
  • 資料購入費
  • 雑役務費
  • 借料
  • 設備処分費
  • 委託・外注費

新商品開発費はもちろん、その他にも幅広い用途に利用できます。

申請方法

小規模事業者持続化補助金は、電子申請もしくは郵送(持込不可)で申し込みを行います。そのため、自社にあう方法を選択して申請しましょう。

ただし、小規模事業者持続化補助金は商工会・商工会議所の支援が必要です。申請するなら、管轄の商工会議所に問い合わせをしてみてください。

地方自治体の補助金

商品開発に使える補助金は、地方自治体が運営しているものもあります。例えば、東京都では、実用化見込みのある新製品・新技術の自社開発を行う研究開発を支援する「新製品・新技術開発助成事業」を行っています。この事業は、技術力の強化・新分野の開拓を促進し、東京都の産業の活性化を図ることが目的です。

新製品・新技術開発助成事業の概要は以下になります。

対象者

・都内の本店または支店で実質的な事業活動を行っている

 中小企業者(会社及び個人事業者)等

・都内で創業を具体的に計画している者

対象の事業分野

・新製品・新技術の開発

・新たなソフトウェアの開発

・新サービス創出のための開発

助成限度額

1,500万円

助成率

経費の1/2以内

助成対象経費

・原材料・副資材費

・機械装置・工具器具費

・委託・外注費

・産業財産権出願・導入費

・専門家指導費

・直接人件費

申請方法

電子申請

商品開発に補助金を活用した事例

続いて、実際に商品開発に補助金を活用した事例を見ていきましょう。

新商品の開発と販路開拓を行うために「持続化補助金」を活用

1つ目は、無農薬・無化学肥料・天然活性剤で野菜を生産している企業が、野菜の販路開拓や商品開発などを進めた事例を紹介します。

この事例の会社は、高知県の四万十市に拠点を置き、無農薬野菜の生産や加工品の製造販売、農業活性剤の製造販売、カフェ運営を行っています。同社は2019年9月に設立され、まず利益率の高い農業活性剤を最重点商品とし、農業関係者等に販売していくことに力を入れていました。

次に同社が運営するカフェの売上拡大に力を入れています。その際に、無農薬野菜・加工品の販売に力を入れ、さらに宿泊者を対象に無農薬野菜バーベキューセットや農園での収穫体験など、新たな商品・新サービスの開発に取り組んでいました。

その後、2021年10月に持続化補助金を活用し、加工品を保存するための冷凍庫・ショーケース型冷蔵庫を導入しています。これにより、冬虫夏草・マカを使った健康食品、ゆずの皮やしょうがパウダーを使ったスイーツなど、新商品の開発と販路開拓を進めたようです。そして、産直通販サイトでのインターネット販売もスタートさせています。

地元の特産品を活かした菓子づくりのために「ものづくり補助金」を活用

2つ目は、130年の老舗呉服店が、飲食業・菓子製造業に挑戦した事例を紹介します。広島県の呉市に店舗がある呉服店は、2012年3月に店舗をリニューアルし、カフェ・ギャラリー・ブティックなどの業態をプラスした複合型のコンセプトショップをオープンしました。

当時、呉服業は右肩下がりであったため、事業継続が難しいと感じていたとのことです。その時に大河ドラマの影響で、呉服店の歴史ある建物と音戸の情緒豊かな町並みを活かして新しいビジネスができないか考えていました。そして、新店舗オープンに向けて、呉広域商工会に相談してサポートを受けています。

事業計画書では、経営の数字を明確にする必要があり、メニュー価格・客単価・客数目標などを設定して売上目標を立てたようです。その後、1階にはカフェ・ギャラリー・ブティック、2階のイベントスペースでは呉服店の着物の展示を行う複合型のコンセプトショップをオープンしました。近海の新鮮な魚・地元野菜の料理・地元フルーツを使ったスイーツを提供しています。

その結果、呉服時代はシニア女性層が中心でしたが、若い女性層や子育てファミリー層の人気を集めて、カフェ事業が売上の柱になっているようです。

また、2018年にはものづくり補助金を活用して、食材の鮮度を保つための急速冷却冷凍機、菓子の生産を向上させるスチームコンベンションオープンなどの設備を導入。その後、地元資源のちりめんを原料にしたふりかけ・せんべい、地域の柑橘類のジャム、オリジナルのスイーツなどを製造し、店頭やインターネットで販売しています。その結果、地域の人々はもちろん、特色ある土産品として観光客から高い人気を得ています。

【まとめ】商品開発の補助金を紹介しました

ここまで商品開発の補助金を紹介しました。商品開発には、紹介した代表的な補助金や地方自治体が運営する補助金などが活用できます。しかし、企業の目的や用途に応じて最適な補助金は異なります。本記事を参考に、商品開発に使える補助金を選定してみてください。