2,000万円規模の補助金・助成金を紹介!概要や対象者、上限額は?
どの補助金を活用するか検討する際、注目する指標として補助金額があるかと思います。
本記事では、2,000万円規模の補助金や助成金などを紹介します。2,000万円規模の補助金を確認して、自社にあった補助金を見つけたい方はぜひご覧ください。
※執筆時点の情報です。補助金の申請にあたっては最新の情報をお調べください。
補助金・助成金・融資・支援金の違い
本記事では支援規模2,000万円の補助金・助成金・融資・支援金を紹介します。自社にあったサポートを受けるためにも、まずは違いを理解しておきましょう。
補助金と助成金の違い
補助金と助成金は、両者とも特定の活動や事業の支援を目的として、国や地方自治体などから支給される資金という点では共通しています。異なるのは管轄や受給条件などです。主な違いは下表をご覧ください。
項目 |
助成金 |
補助金 |
主な管轄 |
厚生労働省 |
経済産業省 |
給付額 |
数十万〜数百万円 |
数百万〜数億円 |
受給条件 |
要件を満たせば原則給付される |
審査で採択される必要がある |
公募期間 |
通年 |
一定期間のみ |
支援金との違い
支援金とは、各機関やNPO、ボランティア団体の判断によって、被災地での救命・復旧活動に役立てられる資金です。被災地からのニーズに対して、柔軟・迅速な活用ができる点が特徴です。支援金は、支援団体が使い道を判断します。
融資との違い
融資とは、主に事業資金が必要な際に、金融機関からお金を借りることです。融資を受けるには、審査に通る必要があります。補助金・助成金は基本的に返済不要ですが、融資は元金に利息を加えて返済する必要があります。ただし、受給するのに時間を要する補助金・助成金とは異なり、融資は短時間で現金を入手できる点が特徴です。
他にも「交付金」や「給付金」など、補助金や助成金と混同しやすい単語が存在します。違いを理解しておきたい方は、以下の記事もご覧ください。
関連記事:補助金と助成金の違いは?目的や支給額などの仕組みを解説
支援規模2,000万円の補助金
支援規模2,000万円の補助金の補助額や対象者などを紹介します。
ものづくり補助金
ものづくり補助金は、革新的サービスの開発や、試作品開発の改善を行うための設備投資をする中小企業等をサポートするための制度です。カフェにおける可食容器製造機械の導入や、寝具店による寝心地を計測するセンサーの導入などの活用事例があります。
補助額・補助率
まずは16次公募の内容を参考に紹介します。ものづくり補助金の補助額・補助率は下表の通りです。
補助額 |
100万〜4,000万円 |
補助率 |
1/2〜2/3 |
ものづくり補助金では、申請要件別に複数の枠が用意されています。枠別の補助額・補助率は下表の通りです。
枠 |
補助額 |
補助率 |
通常枠 |
100万~1,250万円 |
1/2 ※小規模事業者または再生事業者は2/3 |
回復型賃上げ・雇用拡大枠 |
100万~1,250万円 |
2/3 |
デジタル枠 |
100万~1,250万円 |
2/3 |
グリーン枠 |
100万~4,000万円 |
2/3 |
グローバル市場開拓枠 |
100万~3,000万円 |
1/2 ※小規模事業者または再生事業者は2/3 |
続いて、17次公募の内容についても触れておきます。17次公募では、新たに「省力化(オーダーメイド枠)」や「製品・サービス高付加価値化枠」が追加されました。17次公募におけるものづくり補助金の補助額・補助率は下表の通りです。
補助額 |
100万〜8,000万(1億)円 ※カッコ内は大幅賃上げを行う場合 |
補助率 |
1/3〜2/3 |
枠別の補助額・補助率は下表の通りとなります。
枠 |
補助額 ※カッコ内は 大幅賃上げを行う場合 |
補助率 |
省力化 (オーダーメイド)枠 |
100万~8,000万円 (上限から最大2,000万円引き上げ)
|
1/2 ※小規模事業者または再生事業者:2/3 ※補助金額1,500万円までは1/2、 1,500万円を超える部分は1/3 |
製品・ サービス高付加価値化枠 通常類型 |
100万~1,250万円 (上限から最大1,000万円引き上げ)
|
1/2 ※小規模事業者または再生事業者:2/3 ※新型コロナ加速化特例:2/3 |
製品・ サービス高付加価値化枠 成長分野進出類型 (DX・GX) |
100万~2,500万円 (上限から最大1,000万円引き上げ)
|
2/3 |
グローバル枠 |
100万〜3,000万円 (上限から最大1,000万円引き上げ) |
1/2 ※小規模事業者:2/3 |
補助対象者
補助対象者は、中小企業者や小規模事業者などです。
中小企業者とは、資本金または常勤従業員数が下表の数字以下となる会社または個人と定義しています。
業種 |
資本金 |
常勤従業員数 |
製造業、建設業、運輸業、旅行業 |
3億円 |
300人 |
卸売業 |
1億円 |
100人 |
サービス業(※1) |
5,000万円 |
100人 |
小売業 |
5,000万円 |
50人 |
ゴム製品製造業(※2) |
3億円 |
900人 |
ソフトウェア業又は情報処理サービス業 |
3億円 |
300人 |
旅館業 |
5,000万円 |
200人 |
その他の業種(上記以外) |
3億円 |
300人 |
※1 ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く
※2 自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く
小規模事業者とは、常勤従業員数が下表の数字となる者と定義しています。
業種 |
常勤従業員数 |
製造業その他 |
20人以下の会社及び個人事業主 |
商業・サービス業 |
5人以下の会社及び個人事業主 |
サービス業(※1) |
20人以下の会社及び個人事業主 |
対象経費
補助対象経費は、主に下表の通りです。
補助対象経費 |
詳細 |
機械装置・ システム構築費 |
1.専ら補助事業のために使用される機械・装置、工具・器具 (測定工具・検査工具、電子計算機、デジタル複合機等) の購入、製作、借用に要する経費 2. 専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア ・情報システムの購入・構築、借用に要する経費 3.1.若しくは2.と一体で行う、改良・修繕又は据付けに要する経費 |
運搬費 |
運搬料、宅配・郵送料等に要する経費 |
技術導入費 |
本事業の実施に必要な知的財産権等の導入に要する経費 |
知的財産権等関連経費 |
新製品・サービスの事業化に当たって必要となる特許権等の 知的財産権等の取得に要する弁理士の手続代行費用、 外国特許出願のための翻訳料等の知的財産権等取得に関連する経費 |
外注費 |
新製品・サービスの開発に必要な加工や設計(デザイン)・検査等の 一部を外注(請負、委託等)する場合の経費 |
専門家経費 |
本事業の実施のために依頼した専門家に支払われる経費 |
クラウドサービス利用費 |
クラウドサービスの利用に関する経費 |
原材料費 |
試作品の開発に必要な原材料及び副資材の購入に要する経費 |
事業再構築補助金
事業再構築補助金は、新分野展開や業態転換、事業・業種転換などを行う中小企業等をサポートするための制度です。航空・宇宙エンジン部品事業の新分野展開や、レストランから飲食料品小売業への業態転換などの活用事例があります。
補助額・補助率
事業再構築補助金の補助額・補助率は下表の通りです。
補助額 |
100万〜1.5億円 |
補助率 |
1/3〜3/4 |
事業再構築補助金では、申請要件別に複数の枠が用意されています。枠別の補助額・補助率は下表の通りです。
枠 |
補助額 |
補助率 |
成長枠 |
中小企業者等、 中堅企業等ともに 100万~7,000万円 |
中小企業者等:1/2 ※大規模な賃上げを実施する場合:2/3 中堅企業等:1/2 ※大規模な賃上げを実施する場合:1/2 |
グリーン成長枠 (エントリー) |
中小企業者等: 100万~8,000万円 中堅企業等: 100万~1億円 |
中小企業者等:1/2 ※大規模な賃上げを実施する場合:2/3 中堅企業等:1/3 ※大規模な賃上げを実施する場合:1/2 |
グリーン成長枠 (スタンダード) |
中小企業者等: 100万~1億円 中堅企業等: 100万~1.5億円 |
中小企業者等:1/2 ※大規模な賃上げを実施する場合:2/3 中堅企業等:1/3 ※大規模な賃上げを実施する場合:1/2 |
卒業促進枠 |
成長枠・グリーン成長枠の 補助金額上限に準じる |
中小企業者等:1/2 中堅企業等:1/3 |
大規模賃金引上促進枠 |
100万~3,000万円 |
中小企業者等:1/2 中堅企業等:1/3 |
産業構造転換枠 |
中小企業者等、 中堅企業等ともに 100万~7,000万円(※) |
中小企業者等:2/3 中堅企業等:1/2 |
最低賃金枠 |
中小企業者等、 中堅企業等ともに 100万~1,500万円 |
中小企業者等:3/4 中堅企業等:2/3 |
物価高騰対策 ・回復再生応援枠 |
中小企業者等、 中堅企業等ともに 100万~3,000万円 |
中小企業者等:2/3 中堅企業等:1/2 |
※廃業を伴う場合は、廃業費を最大2,000万円上乗せ
補助対象者
補助対象者は、中小企業および中堅企業です。
中小企業者とは、資本金または常勤従業員数が下表の数字以下となる会社または個人と定義しています。
業種 |
資本金 |
常勤従業員数 |
製造業、建設業、運輸業 |
3億円 |
300人 |
卸売業 |
1億円 |
100人 |
サービス業(※1) |
5,000万円 |
100人 |
小売業 |
5,000万円 |
50人 |
ゴム製品製造業(※2) |
3億円 |
900人 |
ソフトウェア業又は情報処理サービス業 |
3億円 |
300人 |
旅館業 |
5,000万円 |
200人 |
その他の業種(上記以外) |
3億円 |
300人 |
※1 ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く
※2 自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く
中堅企業とは、中小企業の範囲に入らない会社のうち、資本金が10億円未満の会社と定義しています。
対象経費
補助対象経費は、主に下表の通りです。
補助対象経費 |
例 |
建物費 |
建物の建築・改修、建物の撤去、賃貸物件等の原状回復、 貸し工場・貸店舗等の一時移転 |
クラウドサービス利用費 |
クラウドサービス利用に要する経費 |
運搬費 |
運搬に要する経費 |
機械装置・システム構築費 |
設備、専用ソフトの購入やリース等 |
技術導入費 |
知的財産権導入に要する経費 |
知的財産権等関連経費 |
知的財産権等関連の経費 |
外注費 |
製品開発に要する加工、設計等 |
専門家経費 |
専門家に要する経費 |
広告宣伝費・販売促進費 |
広告作成、媒体掲載、展示会出展等 |
研修費 |
教育訓練費、講座受講等 |
支援規模2,000万円の助成金
支援規模2,000万円の助成金の助成額や対象者などを紹介します。
人材開発支援助成金(人への投資促進コース)
人材開発支援助成金は、職務に関連した専門知識や技能の習得など、労働者の人材育成・スキルアップに取り組む事業主等を助成する制度です。人材開発支援助成金には、以下の7つのコースが用意されています。
- 人材育成支援コース
- 教育訓練休暇等付与コース
- 人への投資促進コース
- 事業展開等リスキリング支援コース
- 建設労働者認定訓練コース
- 建設労働者技能実習コース
- 障害者職業能力開発コース
本記事では上記のうち、助成限度額が2,000万円を超える「人への投資促進コース」を紹介します。
助成額・助成率
人材開発支援助成金(人への投資促進コース)の助成限度額は下表の通りです。
助成限度額 |
2,500万円 ※成長分野等人材訓練除く ※うち自発的職業能力開発訓練:300万円 成長分野等人材訓練 :1,000万円 |
訓練メニューに応じて助成額・助成率が異なります。訓練メニューごとの助成額・助成率は下表の通りです。
訓練メニュー |
助成額 |
助成率 |
高度デジタル人材訓練 |
中小企業:960円 大企業:480円 |
中小企業:75% 大企業:60% |
成長分野等人材訓練 |
国内大学院の場合:960円 |
75% |
情報技術分野認定実習 併用職業訓練 |
中小企業:760円(+200円) 大企業:380円(+100円)
※OJT実施助成額は 中小企業:20万円(+5万円) 大企業:11万円(+3万円) |
中小企業:60%(+15%) 大企業:45%(+15%) |
定額制訓練 |
- |
中小企業:60%(+15%) 大企業:45%(+15%) |
自発的職業能力開発訓練 |
- |
45%(+15%) |
長期教育訓練休暇等制度 |
長期教育訓練休暇制度 (30日以上の連続休暇取得): 6,000円/日(+1,200円/日)
所定労働時間の短縮と 所定外労働時間の免除制度: - |
長期教育訓練休暇制度 (30日以上の連続休暇取得): 制度導入経費:20万円(+4万円)
所定労働時間の短縮と 所定外労働時間の免除制度: 制度導入経費:20万円(+4万円) |
※カッコ内は賃金要件または資格等手当要件を満たした場合の額・率
また、受講者1人当たりの助成限度額は下表の通りです。
訓練メニュー |
実訓練時間数 100H未満 |
実訓練時間数 100~200H未満 |
実訓練時間数 200H以上 |
大学 ※一年度 当たり |
大学院 ※一年度 当たり |
高度デジタル 人材訓練 |
30(20)万円 |
40(25)万円 |
50(30)万円 |
150(100)万円 |
- |
成長分野等 人材訓練 |
- |
- |
- |
- |
国内150万円 海外500万円 |
情報技術分野 認定実習 併用職業訓練 |
15(10)万円 |
30(20)万円 |
50(30)万円 |
- |
- |
自発的職業能力 開発訓練 |
7万円 |
15万円 |
20万円 |
60万円 |
国内60万円 海外200万円 |
※カッコ内は大企業の限度額
助成対象者
助成対象者は、次のすべての要件を満たす必要があります。他にも助成ごとに要件があります。
画像引用元:人材開発支援助成金 人への投資促進コースのご案内(詳細版)
対象経費・対象賃金
事業主がOFF-JTを実施した場合に支給対象となる経費は、下表の通り。
対象訓練 |
対象経費 |
事業内訓練 |
|
事業外訓練 |
受講に際して必要となる入学料・受講料・教科書代等 (あらかじめ受講案内等で定めているもの) |
また、高度デジタル人材訓練・成長分野等人材訓練・情報技術分野認定実習併用職業訓練では、訓練期間中の所定労働時間内の賃金が賃金助成の対象となります。
支援規模2,000万円の融資
支援規模2,000万円の融資の限度額や種類を紹介します。
富津市中小企業資金融資
富津市中小企業資金融資は、市内の中小企業の振興を図ることを目的として、中小企業者等に対する金融機関からの資金融資を円滑にするための制度です。
限度額・融資利率
富津市中小企業資金融資にて、複数の資金の種類(特別小口資金を除く)を併用して融資を受ける場合の限度額は、3,000万円です。
また、資金の種類や資金使途によって限度額や融資利率が異なります。詳細は下表をご覧ください。
画像引用元:富津市ホームページ 富津市中小企業資金融資制度
融資資金の種類
融資資金の種類は、下表の通りです。
種類 |
詳細 |
一般事業資金 |
市内に店舗、工場、事業所等を有し、継続的に事業を営んでいる 中小企業者が経営に必要とする資金 |
特別小口資金 |
小規模事業者(常時使用する従業員20人(商業・サービス業は5人 以下の中小企業者))の方が、無担保・無保証人で利用できる資金 |
創業支援資金 |
創業のための資金や、事業開始から1年経過していない 中小企業者が経営に必要とする資金 |
支援規模2,000万円のそのほか支援金
支援規模2,000万円のそのほか支援金の貸付限度額や条件を紹介します。
農業・漁業経営フォローアップ資金
農業・漁業経営フォローアップ資金は、令和5年の記録的な猛暑により農作物に被害を受けた農業者をサポートするための制度です。経営再建に必要な資金を、融資機関が無利子で融資します。
貸付限度額
農業・漁業経営フォローアップ資金の貸付限度額は下表の通りです。
貸付限度額(被害額※を限度とする) |
|
個人 |
500万円 |
法人 |
2,500万円 |
※過去3カ年(直近5カ年の販売額で、最高と最低を除いた残りの3カ年)の平均売上額と、令和5年の売上額を比較して減少した金額
償還期間・据置期間
償還期間は、10年以内(うち、据置期間3年以内)です。
融資条件
融資条件は、以下をご覧ください。
画像引用元:横手市ホームページ 農業・漁業フォローアップ資金をご活用ください
林業・木材産業改善資金
林業・木材産業改善資金は、林業従事者・木材産業事業者等が経営改善等などのために借りることのできる無利子の資金です。
貸付限度額
林業・木材産業改善資金の貸付限度額は下表の通り。
貸付限度額 |
|
個人 |
1,500万円 |
法人 |
3,000万円 |
団体 |
5,000万円 |
また、木材産業に係る林業・木材産業改善措置を実施する場合は、それぞれ1億円です。
償還期間・据置期間
償還期間は10年以内(うち、据置期間3年以内)です。ただし、資金の種類により異なる場合があります。
貸付対象者
貸付対象者は、以下のいずれかに該当する者です。
- 1.林業従事者たる個人
- 2.木材産業に属する事業を営む者
- 3.1.又は2.に掲げる者の組織する団体
- 4.林業を行う法人で林業従事者の組織する団体以外のもの
中・大規模建築物の木造木質化支援事業
中・大規模建築物の木造木質化支援事業は、中・大規模の民間建築物の設計・工事において、木造木質化を実現するための支援を行う制度です。中・大規模の木造木質化建築物の建築促進と全国各地の木材利用促進、森林整備の好循環へつなげることを目的としています。
補助額・補助率
中・大規模建築物の木造木質化支援事業の補助額・補助率は支援内容によって異なり、下表の通りです。
支援内容 |
補助額 |
補助率 |
設計支援 |
500万〜5,000万円 |
建築物の実施設計(設計委託等) に係る経費の1/2以内 |
工事支援 |
5,000万〜5億円 |
建築物の工事(工事委託等)に 係る経費のうち、木造木質化に係る経費の1/2以内 または建築工事費の15%以内(※) |
※補助対象経費の1/2以内で計算をした場合は、その金額が建築工事費の15%以内であること
申請対象者
申請対象者は、都内において中・大規模の民間建築物を新築または改築する者かつ、補助金額以外の補助対象経費について、自己資金および借入金を保有し実施可能な者です。国または地方公共団体等は除きます。
対象経費
対象経費は、主に下表の通りです。
支援内容 |
例 |
設計 |
1.木造等建築物の実施設計費(申請者が設計者と契約した経費(設計委託費等) 2.1にかかる諸経費 |
工事 |
<計算方法1> 木造木質化に係る経費の1/2以内(ただし、建築工事費の15%以内)で算出 1.木造木質化に係る工事費 2.1にかかる諸経費 <計算方法2> 建築工事費の15%以内で算出 1.木造等建築物の工事費(申請者が工事業者と契約した経費(請負工事費等) 2.1にかかる諸経費 |
なお、一部木造および一部混構造の場合には、木造または混構造の部分の経費が対象です。確認申請に記載する予定の延床面積に対する対象床面積の割合で按分して算出します。
補助金・助成金等の活用事例
最後に、補助金・助成金等の活用事例を紹介します。事例を参考に自社の活用方法を検討してみてください。
ものづくり補助金の活用事例
画像引用元:アロン電機株式会社
アロン電機株式会社は、設計から製造・組み立てまで一貫生産を行っており、金型、治具、半導体製造装置部品、自動機・省力化装置等を製造する企業です。
ステンレス等難削材加工の作業は、神経を使う手作業を余儀なくされ、時間がかかるという課題がありました。そこで、時間短縮を目的に高精度縦型マシニングセンタを導入しました。
結果、自動化を図ることに成功し、生産性の向上や現場作業者の負担軽減を実現。導入後の試験ではステンレス以外の金属・合金等材質への応用加工も確認されており、今後の展望にも期待ができる結果となりました。
参考元:ものづくり・商業・サービス補助金成果活用グッドプラクティス集2021-2022
人材開発支援助成金(人への投資促進コース)の活用事例
情報通信業の中小企業における人材開発支援助成金の活用事例を紹介します。
企業の課題は、組織力強化のため高度なデジタル分野の資格を持った核となる人材を育てることでした。従来は自己学習が基本だったため、資格受験につながっていませんでした。
そこで、人材開発支援助成金を活用し、プロジェクトマネージャ試験対策講座の受講、そして資格試験の受験を推進。結果、資格を取得してさらに専門的な知識を身につけることで、プロジェクトの管理等が可能となり、管理職への登用を実現。高度な資格を保持している従業員がいることは、企業にとっての強みにもなりました。
参考元:人材開発支援助成金活用例
林業・木材産業改善資金の活用事例
生産性向上のための建設機械導入の事例を紹介します。
森林組合であり、地域の森林整備の中核を担っている申請者は、新たな機械の導入によって生産性を向上させ、経営の改善を図る取り組みを進めました。具体的には、建設機械であるフェラーバンチャザウルスロボ、グラップル、ウィンチ付きバックホウを導入。
作業道開設時、従来は支障木伐倒者と重機オペレーターの2人で行っていた作業が、フェラーバンチャの導入により、重機オペレーター1人で作業が可能に。生産性向上につながりました。
参考元:林業・木材産業改善資金貸付事例集
【まとめ】2,000万円規模の補助金・助成金を紹介しました
2,000万円規模の補助金や助成金の紹介をしました。今回紹介した制度をまとめると、以下の通りです。
- ・ものづくり補助金
- ・事業再構築補助金
- ・人材開発支援助成金
- ・富津市中小企業資金融資
- ・農業・漁業経営フォローアップ資金
- ・林業・木材産業改善資金
- ・中・大規模建築物の木造木質化支援事業
それぞれの概要や補助金額、活用事例なども参考にして、自社にあった補助金を見つけましょう。