小規模事業者持続化補助金の採択率は?直近の実績と確認方法
新型コロナウイルス感染症の流行により、営業利益が激減した中小企業は多いでしょう。
小規模事業者持続化補助金を申請しようと考えたとき、気になるのは採択率です。
この記事では、小規模事業者持続化補助金の種類別に関する採択率や都道府県別・業種別の採択率と事例などについて解説します。
最後まで読めば、小規模事業者持続化補助金の採択率がわかり、申込の決断ができます。
小規模事業者持続化補助金の採択率は年によって異なる
第1回から10回まででもばらつきがあり、40〜90%で推移。申請回数によっても左右されるため数字にばらつきがあります。
辞退者もいるため実質倍率は異なる
公表される数字は大きなものが多いですが、事業計画書を作成する手間から辞退者が多い可能性があります。
事業計画書を作成する手間が原因で申請を辞退する人も多くなります。そのため、小規模事業者持続化補助金は、決して難易度が低いわけではありません。
採択率はすぐに変動する
年によって補助金採択率が異なる背景には、設けられている予算が関係しています。高採択率が連続しても、それが続くわけではありません。
申請者が多いと、予算額が低い場合、採択されるような事業計画を作っても落ちる場合もあります。
一方、大きな予算が割り当てられた場合は高採択率になる可能性があります。
▼関連記事 インバウンドに使える補助金については、 「【2023年】インバウンドに使える補助金!審査基準や金額を解説」をあわせてご覧ください。 |
小規模事業者持続化補助金の種類別に関する採択率
小規模事業者持続化補助金の種類別に関する採択率について紹介します。低リスク感染型ビジネス枠、コロナ特別対応型は2022年で採択を終了しました。
採択率が低い原因は以下の通りです。
- 要件を満たしていない
- 必要書類の提出漏れがある
- 提出内容に不備や抜け漏れがある
提出前に不採択にならないよう、書類は入念にチェックをしておきましょう。
一般型
一般型の採択率は以下の通りです。第10回の採択率は63.4%であり、2023年2月に発表されました。表から第3回・第4回・第5回は採択率に関して低かったことがわかります。
項目 |
採択率 |
第10回 |
63.4% |
第9回 |
64.0% |
第8回 |
62.9% |
第7回 |
69.8% |
第6回 |
69.0% |
第5回 |
53.9% |
第4回 |
44.2% |
第3回 |
51.6% |
第2回 |
65.1% |
第1回 |
90.8% |
低リスク感染型ビジネス枠
低リスク感染型ビジネス枠の採択率は以下の通りです。第1回〜第3回までは採択率が高くはありませんでしたが、第4回以降採択率は徐々に上がっていることがわかります。
項目 |
採択率 |
第6回 |
68.6% |
第5回 |
66.6% |
第4回 |
62.3% |
第3回 |
51.6% |
第2回 |
52.5% |
第1回 |
44.8% |
コロナ特別対応型
コロナ特別対応型の採択率は以下の通りです。第1回と第2回は高採択率でしたが、第3回以降は激減していることがわかります。
項目 |
採択率 |
第5回 |
38.1% |
第4回 |
29.3% |
第3回 |
33.9% |
第2回 |
81.3% |
第1回 |
81.5% |
都道府県別・業種別の採択率と事例
都道府県別・業種別の採択率と事例について紹介します。
都道府県別の採択率
都道府県別の採択率は以下の通りです。表から採択率は、東京や大阪、愛知などが高いとわかります。これらの結果より、企業が多い都市部に関しては採択率が高いと推測することが可能です。
採択の結果に関する詳細は中小企業庁のWebサイトでご覧ください。
都道府県 |
採択率 |
北海道 |
2.3% |
青森県 |
0.6% |
岩手県 |
1.3% |
宮城県 |
1.1% |
秋田県 |
0.7% |
山形県 |
1.0% |
福島県 |
0.9% |
茨城県 |
2.5% |
栃木県 |
1.1% |
群馬県 |
3.4% |
埼玉県 |
3.4% |
千葉県 |
2.8% |
東京都 |
11.3% |
神奈川県 |
4.3% |
新潟県 |
1.3% |
富山県 |
1.2% |
石川県 |
1.2% |
福井県 |
1.7% |
山梨県 |
1.2% |
長野県 |
2.0% |
岐阜県 |
2.3% |
静岡県 |
2.4% |
愛知県 |
6.9% |
三重県 |
1.8% |
滋賀県 |
2.4% |
京都府 |
2.3% |
大阪府 |
7.2% |
兵庫県 |
4.1% |
奈良県 |
1.4% |
和歌山県 |
0.8% |
鳥取県 |
0.2% |
島根県 |
0.6% |
岡山県 |
2.6% |
広島県 |
2.1% |
山口県 |
0.5% |
徳島県 |
1.2% |
香川県 |
1.1% |
愛媛県 |
1.0% |
高知県 |
0.8% |
福岡県 |
3.8% |
佐賀県 |
0.5% |
長崎県 |
1.2% |
熊本県 |
2.8% |
大分県 |
1.3% |
宮崎県 |
0.8% |
鹿児島県 |
1.0% |
沖縄県 |
1.7% |
業種別の採択事例
業種別の採択事例は以下の通りです。
都道府県 |
採択率 |
サービス業 |
|
宿泊業 |
|
飲食業 |
|
建設業 |
|
小売業 |
|
製造業 |
|
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小規模事業者持続化補助金のよくある質問
小規模事業者持続化補助金のよくある質問について解説します。
小規模事業者持続化補助金の採択結果はいつですか?
小規模事業者持続化補助金の採択結果は、申請から約2か月で発表されます。多少の前後はあっても、2か月前後で発表。
採択日のスケジュールは以下のWebサイトで確認しておきましょう。
- 中小企業庁
- 日本商工会議所
- 全国商工会連合会
受付締切日から2か月前後で発表というのが目安。受付締切日が延びると採択日の発表もさらに遅れる可能性があります。
小規模事業者持続化補助金を不正受給するとペナルティはありますか?
中小企業庁は、令和3年3月15日以降、不正受給した人を経済産業省のページで公表しています。
不正受給した場合、不正受給額全額と20%の加算金と年率3%の延滞金を国庫に納めなければなりません。
納税に応じない場合は不正受給者認定者名と所在地が公表されます。企業の信用も落としてしまうため、不正受給しないように気を付けましょう。
小規模事業者持続化補助金の採択率について解説しました
小規模事業者持続化補助金の採択率について知りたい方向けに、小規模事業者持続化補助金の種類別に関する採択率や都道府県別・業種別の採択率と事例などを解説しました。
小規模事業者持続化補助金の採択結果は、受付締切日から2か月前後で発表されます。
ただし、不正受給をすると不正受給額全額と延滞金を払うだけではなく、企業名と所在地が公表されるため注意が必要です。
本記事で紹介した内容をもとに、小規模事業者持続化補助金の申請を検討してみましょう。